内容説明
元暴走族という過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二ヶ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければいけなくなり、今は勉強の日々。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に仲間の救急隊員を人質にとる。同じ頃、警察とテレビ局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていること、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、ゲームの開始を宣言する。生田は過熱するマスコミに追われながら、犯人が設定したタイムリミットを目指して救急車を走らせ続ける。
著者等紹介
日明恩[タチモリメグミ]
神奈川県生まれ。日本女子大学卒業。2002年『それでも、警官は微笑う』で第25回メフィスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ユザキ部長
96
「やるじゃないか、若造」このひと言に尽きます。ノンストップで一気読みハラハラドキドキでした!!!が、、残念だなぁ~。その話の持っていき方は納得しかねる。まぁ面白かったっちゃ面白かったんですが。2016/04/24
あすなろ
96
救急車とそれに纏わるお話し。なかなか救急車の現実という点で興味深い作品だった。多少の、あり得る?という点を抜きにして。重々しくないタッチで描かれていることが凄いと思う。少しだけ、冗長に過ぎるとこも後半にある気がするが。コミカルタッチ過ぎるとこもある気もする。登場人物のキャラ設定は、完璧!しかし、警察や消防、救急といった職業の方々には頭が下がります。ところで、表紙にクレーム!作品は、日産エルグランドを改造したパラメディックが活躍しているのに、なぜイラストがトヨタハイエースなのか?日産ファンとして注進致します2014/07/12
takaC
76
今回は正しく"Load&Go"として読み始めた。439ページと長めだけどやっぱり無駄なく面白いと思う。この小説を機に『鎮火報』や『埋み火』を買ったが、依然500冊の一部として積みっ放しでまだ読めていない。2012/10/25
はつばあば
61
救急車には何度お世話になっただろう^_^;。母が3回。大動脈かい離と意識が無くくなったのが2回。勿論私も骨折で。そうそう爺様も。なるべく病院にはタクシーで行く事にしているが。だいたい救急車を呼ぶ事自体声が上ずる。よほど落ち着いていないと住所さえ頭が真っ白。救急隊員の努力と献身しっかり受け止めて感謝しております<(_ _)>。私達も、救急車が通る時、もし自分が、もし愛する者が・・と考えたら道を譲るのは当たり前だろう。日明さんの本、読みやすく面白い・・と云えば語弊があるだろうが、後2冊とても分厚いが楽しみです2015/09/04
舟江
58
図書館の3月読書会のために読んだ。蘊蓄が書かれておりためになったが、私には合わず、誰のために書かれた本なのかと考え、奥付を見た。その前のページに、月刊誌であろうか「小説推理」に連載とあった。しかし、どう考えても、ただ漫画を活字にしたようにしか思えなかった。2020/02/01