出版社内容情報
神奈川県警鎌倉署に常駐する「R特捜班」は、霊がからむ事件を捜査する。そんな「R特捜班」との連絡係をつとめる大悟は、他の課から胡散臭い目でみられながらも、真摯に事件に向き合い、「R特捜班」の面々を理解し、事件を解決していく。事件捜査に大悟の人間的成長をからめた警察小説。
内容説明
エレベーターで男が死んだ。被害者には心臓疾患があり死因は急性心不全。事件性は薄いとみる所轄署に“彼ら”は解剖をするように進言する。結果、殺人の疑いが…(「死霊のエレベーター」)。“彼ら”とは、霊が絡む事件を捜査する特別捜査班、“R特捜班”。死んでいった者の哀しみに目を向け、事件の真相に迫る心優しき刑事たち。思わず落涙する「人魚姫」など、著者の技がいかんなく発揮された連作警察小説。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。レコード会社勤務を経て執筆活動に入り、ミステリーから警察、伝奇、格闘小説まで幅広く活躍。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を受賞。08年『果断―隠蔽捜査2―』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
123
2011/10/14 Amazonより届く。 2020/8/3〜8/4 なんだかんだでほぼ1年ぶりの今野作品。 心霊現象を扱う特捜部が舞台の連作短編集。2008年の出版とのことだが、ブレーク前の初期今野作品に見られる軽さが感じられる。まあ、普通かなぁ。2020/08/04
忠犬じろレポ
58
心霊&刑事もの、短編で読みやすい内容でしたが、霊の存在が事件解決に大きく影響し、最後に切なさが残る作品集でした。2015/09/07
パフちゃん@かのん変更
56
面白かったが、短編集でサクサク進むのでちょっと物足りない感じかな。2020/10/21
たち
40
読んでいて思い出したのですが、この本は再読でした。でも以前より楽しめた気がします。何故なら、R特捜班のメンバーがSTのメンバーとダブって見えて、頭の中でキャラが作りやすくなったみたいです。そうなると凄く読みやすくなるんですよね。連続ドラマを観ているようでした。ですが、以前と同じように『人魚姫』が一番面白く感じました。2021/02/15
ワッピー
38
鎌倉署内に設置されたR特捜班は心霊現象担当。主任の古神道系・数馬巡査部長、鹿毛、霊媒の比謝、そして無霊力ながらクセモノを束ねる番匠係長の下で、心ならずもその連絡係として配置された岩切大悟はその手のことにことさら弱い。警察と霊という、遠くも近くもあるテーマをライトなタッチながら、なんでも霊のせいにするな、死んでも想いも責任感もあり、結局は生者の都合のために苦しんでいることもあるという今野節とともに6編を収録。ビビりの大悟が出合った「人魚姫」の悲愛には胸が痛くなりました。異能チーム系好きにおススメ、かな?2024/12/22