内容説明
夏―。とある山中に放置されたワゴン車から、身元不明の中年男性と白い犬の遺体が発見された。男の遺体は死後半年経過、犬は死んで間もなかった。市役所勤務の奥津京介は、偶然出会った少女・有希とともに、死んだ男とその飼い犬・ハッピーの足取りを追う旅に出る。男とハッピーの旅は東京から北海道へ続いていた―。感動作『星守る犬』映画脚本ノベライズ版。
著者等紹介
村上たかし[ムラカミタカシ]
1965年4月8日生まれ。大阪府出身。京都大学在学中の85年に週刊ヤングジャンプ誌上にてデビュー。動物の生態を描いたギャグ漫画『ナマケモノが見てた』で人気を博す。00年、祖父と孫娘の日常を描いた4コマ漫画『ぱじ』が第4回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞
橋本裕志[ハシモトヒロシ]
1962年2月5日生まれ。北海道出身。良質なエンターテインメント作品を手がける実力派脚本家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
140
先日、ふと訪れた名寄の町を舞台にした作品です。映画を小説化したものですが、こりゃあ映画観たら間違いなく泣けてしまいますね。中年男性と一匹の秋田犬とのココロ温まる交流を北海道までの旅で綴るヒューマンかつロードノベルでした。僅か170頁ちょっとのボリュームでしたが、ココロに深くきざまれるステキな物語です。西田敏行さんが演じられていた役は、きっと素晴らしい演技で涙が止まらないでしょうね。人生をドロップアウトし、誰にも救われず、見放されてもココロを通わせ続けた一匹の秋田犬だけは最後まで忠実な姿に涙が溢れました。2017/07/02
ひらちゃん
67
やっぱり泣いちゃった。泣くと思ってたよ。弱いよ、だって犬は純粋に待ってるんだもん。犬はひたすら飼い主を信じてる。生き抜く旅にでた、おじさんとハッピーの少ない時間にじわっと。最期はボロボロです。映画なんて観たらどうなっちゃうんだか…。ちゃんとね、監督のあとがきのクロのお話が教訓になってます。ペットは生き物。最期まできちんと付き合おうねって。2018/07/03
モルク
64
マハさんの本を読みたかったのだが、なかなか手に入らなかったので、映画ノベライズで読んだ。最後まで心通わせた秋田犬のハッピー。お父さんが死んでも半年間そのそばを離れなかったハッピー。もう涙が止まらない。こりゃぁ、映画なんぞ見たら、しばらく映画館から出られないだろうな。2018/07/03
Walhalla
36
同名映画のノベライズ版です。中年男性と、健気な犬のハッピーの旅路を描いた作品でした。映画は観ていませんが、演じていたのは西田敏行さんだそうで、これ絶対に泣いてしまうやつですよね。映像でも観てみたいです。2020/12/08
名古屋ケムンパス
32
映画は公開時に見ていました。文庫本を手にした瞬間から人のよさそうな西田敏行さんと健気な秋田犬のハッピーの姿が浮かんで消えることがありませんでした。映画のときも、今回もお父さんとハッピーは決して不幸ではなかったと思うけれど、もっと幸せに過ごすことができたのにとの気持ちが消えないのです。だがら余計に切なくて切なくて、言葉になりません。2015/05/13
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