内容説明
フラメンコ・ダンサー有馬薫子の恋人、画商の深見謙吾が絵画横領事件で逮捕された。深見とのある約束を破り、フラメンコの聖地・アンダルシアに旅立った薫子の元に深見自殺の報が舞い込む。そしてまた一人、若い男の水死体が―。三つに切り分けられたドガの名画の謎を背景に、情熱の舞踊に全てを賭ける若きダンサーの野望を描く傑作長編小説。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』以後、スペインをテーマにした作品を発表。99年、初の時代小説『密命』を皮切りに次々と作品を刊行、時代小説の旗手として高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鬼山とんぼ
1
佐伯・北方・逢坂はほぼ全冊読破中。7年ほど前改題前の聖母の月を読んでおり、20作ほどある佐伯氏の現代物としてはかなり高い評価を下していたが、今読み直すと無理筋の主人公設定と強引な展開など粗さが目立ち、自分の感じ方もずいぶん変化するものだなと感慨を持つ。映画のシナリオとか単純にエンタメとして読み流すならそこそこ面白いのだが、若い女性には珍しい強烈な自我意識と、目的にために手段を択ばなくなった背景が十分描かれていないところが致命的弱点かな。けれどそれを言い出したらその後の時代小説の方がずっと荒唐無稽だけれど。2021/03/27
サクソン
0
息抜きには丁度良い内容だった。最近のテレビドラマを見るよりは有意義な時間を過ごせた気がした。2022/08/03
トールマン
0
×2020/04/12