内容説明
密室殺人が起こった。首にロープを巻かれた死体は天井から吊され、その頭には巨大なパパイヤが被せられていた。その横に同じく吊り下げられたダイコンが二本。床にばらまかれたエン麦の種とサツマイモ…。これは偶然か、それともなんらかのメッセージか!?直木賞作家が挑んだ唯一の本格ミステリー。
著者等紹介
藤田宜永[フジタヨシナガ]
1950年福井市生まれ。早稲田大学中退後、渡仏し、航空会社勤務。帰国後に仏語教師などを経て、エッセイを書きはじめる。86年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で日本推理作家協会賞、日本冒険作家協会特別賞受賞。01年『愛の領分』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋色
1
密室に奇妙な道具立て、愛憎も遺産も過去の因縁も絡むお屋敷で起こる連続殺人事件。ワトソン役は若いカップル、探偵役はミステリアスな高等遊民。この作家さんの最初で最後の本格ミステリということで、本格のすべての要素をモリモリに盛り込んだ感じなんですが、新人作家さんのような一生懸命さやサービス精神を感じさせないのは、さすがプロってことなのかな。でもなんとなく、何かが足りない感じがありまして…。なんだろうな。2017/06/08
カガミ
0
タイトルと表紙に惹かれてウッカリ購入。 ダマサレター! とはならないけど、期待したトンデモ感はあんまりなかったな……。 解説を読んだら、元々フランスミステリの翻訳家で、そのあと恋愛小説を書いていた人で、これが初めての本格ミステリらしい。「ああ、道理で……」と言ってしまう文章なんだけど、「道理で……」のその先はうまく説明できない。 登場人物が多く、視点がコロコロ変わるため、結局最後までキャラクターを覚えられなかった。もし、この人が次のミステリ出しても読まないな……。2014/05/13