内容説明
駅前の商店街で紗江子に声をかけてきた女性は、中学時代、卒業を前に転校したクラスメートの美幸だった。完成したばかりの近くの高層マンションに引っ越してきたという。18年ぶりの再会を機に、紗江子の平穏な日々は変化をみせはじめ、紗江子の旧友で同じクラスメートだった香織にも…。人生の岐路に直面した三人の女性の姿を描く、ミステリアスな物語。
著者等紹介
松村比呂美[マツムラヒロミ]
福岡県生まれ。携帯小説文学賞受賞をきっかけに、2003年より、携帯サイトにて小説の配信を続けている。2005年1月、新風舎文庫大賞ミステリー部門賞受賞作『女たちの殺意』で書籍デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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らむちん
33
読友さんオススメ本。面白かった〜(^_^)vオンナは怖い。実際にありそうな描写がいっぱい。それに夫婦って些細な疑いだとしても、あっという間に亀裂がはいるのってよくわかるわぁσ(^_^;)別な作品も読んでみまーす。2016/02/11
巨峰
25
この作者は相当な力量の持ち主だと思います。高校時代の同級生と町で出会った30代の女性の主人公。その同級生は町を見下ろす超高層マンションに住んでいた。。。。ありきたりな設定ながら、秀逸なサスペンス。比較的あっさりとした表現ながら、展開がどこか普通ではなく、しっかり読ませます。読書した人が私1人なのは、勿体無い気がするな~2010/07/31
芍薬
17
誰の話を聞いても思うのですが、結局幸せって人それぞれ。2016/06/21
くわい
9
かつての同級生だった3人が18年ぶりに再会した時、それぞれの生活に予期せぬ出来事が起こり、悩み苦しみながらも、皆なんらかの結論を出していく。面白かった〜!真面目な優しいはずの夫の浮気疑惑、事故で家族を一気に亡くしたり、浮気相手の妊娠出産、衝撃的な出来事が次々に起こり、イヤミス要素もありテンポも良く読みやすかった。結末は救いがあったりそうでなかったり落差がありましたが、それもまた面白かったと言えます。人物写真を取り込んだクリスタルの置物怖い〜。最後にクリスタルを送った紗江子、粋だなぁ〜。2020/01/18
じぇりい
8
理想とする生活を夢見ながらも夫との生活にそれなりの幸せを感じている紗江子。計算高くそれなりに高収入な男性と結婚して裕福だが退屈な毎日を送る香織。そして高層マンションに住みセレブな生活を送る美幸。それぞれの思う幸せが最初からそこにあったものだったり、全く違ったものになったり、虚構として消え去ったり。三人の女たちの明暗がはっきり分かれたラストだった。2018/06/07