出版社内容情報
北は北海道・網走から南はタイ・バンコクまで! バッティングセンターを訪ね歩き、そのオーナーの生き様を描いた野球民俗学の大著! バッティングセンターはいかにして生まれ、いかにして生き延びてきたのか。国民的スポーツである野球を草の根から支えた謎多き娯楽施設に迫る!
内容説明
北は北海道・網走から南はタイ・バンコクまで!バッティングセンターを訪ね歩き、そのオーナーの生き様を描いた野球民俗学の大著。国民的スポーツである野球を、ロードサイドから、繁華街のどん詰まりから支えてきた謎多き娯楽施設に迫る!
目次
第1章 被災地に生まれたバッティングセンター
第2章 バッティングセンターの誕生
第3章 ボウリング流行の終焉と、その後
第4章 ブーム最盛期の記憶
第5章 救世主イチローとストラックアウト
第6章 新世代の登場
第7章 日本のバッティングセンターは海を越えて
巻末対談 ピエール瀧×カルロス矢吹 バッティングセンターと俺達
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
74
物心ついたときからバッティングセンターに通って…ということはありませんが、道場的な意味合いよりもレジャーとしての存在だったのが、あのイチローを作った場所として、一躍脚光を浴びたのは記憶に新しく、この著書でも取り上げられています。個人的には、歌舞伎町の外れにあるバッティングセンターです。映画にもよく登場しました。楽しいことよりも哀しみから解き放たれるための大切な場所でもあります。この著書は、実に力の入った素晴らしい一冊です。2022/05/31
R
49
日本のバッティングセンターの古今について調べた本。バッティングセンターの歴史、種類、経済について様々に調べた本で、かなり面白かった。高度経済成長と二人三脚で広がってきたかのようでもあり、野球というスポーツと日本の関わりの一端でもあり興味深い。なんとなく廃れ行く昭和の産物といったイメージがあったけども、今なお、新たなバッティングセンターを作るという人もいたりして、その存在、娯楽としての在り方というのが面白く読めた。付録のようなピエール瀧との対談も楽しい一冊。2022/05/12
ばんだねいっぺい
39
バッティングセンターに行くしかないみたいな気分の時がある。そんなとき、それがなかったらと思うとさみしい。そんなバッセンを支えてくれる人たち、オーナーと利用者に感謝。巻末のピエールの「野球とニュー・ウェーブの両立」に笑った。2022/06/13
いちろく
34
日本のバッティングセンターの誕生から今までの盛衰を追ったノンフィクション。石油ショック、Jリーグ誕生、携帯やスマホの普及などの外的要因や流行の終わりもあり、全国的に店舗数を減らし続けている、著者自身も斜陽産業と書く業種。店主たちのインタビューからは、自身の自己顕示よりも社会貢献や地域貢献の印象を受けた。目指したのはオーナーではなく「バッティングセンターのおっちゃん」というコメントが特に印象に残る。それは街の一部でもあるよう。タモリ倶楽部の歌舞伎町放送回を観た後に見かけて気になっていた一冊でもあった。2022/06/23
おかむら
30
バッティングセンターの歴史と現状を調べた初の本! 日本各地の経営者さんにインタビュー。みんなお金儲けは二の次みたいでなんかいいんだわー。1960年代からの栄枯盛衰が面白い! 巻末にピエール瀧との対談。バッティングセンターは暇なやつを回収してくれる場所って言ってて、やっぱりピエールさんは良い。2022/08/16