出版社内容情報
盗んでも盗んでも、手に入らなかったもの。それは、ただ横に座って私の話を聞いてくれる相手。私を受け入れてくれる、自分の居場所だった――。元北京五輪マラソン代表候補としてその名を知られた原裕美子。引退し、一度は表舞台から消えた彼女の名前が、17年、18年と二度にわたり再び取り上げられた。それは「万引きで逮捕」というニュースとしてだった。原は依存症である「窃盗症(クレプトマニア)」を患っていた。窃盗症に陥った裏にあった過酷な競技人生、怪我、婚約不履行、1000万円超の詐欺被害……。これまでの過去と今とともに、40歳を前にひとりの女性として揺れ動く心の内を率直につづっている。
内容説明
窃盗症、摂食障害、騙し取られた1300万円、婚約不履行、7度の逮捕…。盗んでも盗んでも、手に入らなかったもの。誰からも必要とされない苦しみ。自分の居場所―望んだのはただそれだけだった。39歳元トップマラソンランナー“生きづらさ”の壮絶告白。
目次
プロローグ 2014年5月
第1章 痩せるために吐く
第2章 ただ走ることが好きだった
第3章 壊れていく体
第4章 盗まずにいられない心
第5章 1300万円の裏切り
第6章 求め続けた幸せ
第7章 弱さを隠さないで生きる
エピローグ 2020年9月
著者等紹介
原裕美子[ハラユミコ]
1982年1月9日、栃木県出身。氏家高校、宇都宮文星女子高校で長距離選手として活躍後、2000年、京セラに入社し、同社女子陸上部に所属する。05年、名古屋国際女子マラソンに出場し、初マラソン初優勝を果たす。同年、世界陸上女子マラソンで6位入賞。07年、大阪国際女子マラソンにて優勝、および2大会連続世界陸上出場を果たし、翌年の北京五輪女子マラソン代表侯補となる。09年、京セラを退社。10年、小出義雄監督が指揮を執るユニバーサルエンターテインメントに所属し、同年、北海道マラソン優勝。13年、同社を退社。その後、市民ランナーや子供にマラソン指導などを行っていたが、現役時代から患っていた摂食障害、窃盗症に苦しみ続ける。17年7月に足利市内のコンビニで万引きをし、同8月、逮捕されたことが大きく報じられる。翌18年2月、執行猶予中に再び万引きで逮捕されたことをきっかけに、自らの病を公表。現在も治療を続けながら、一歩ずつ回復の道を歩んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごへいもち
グラスホッパー
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
木ハムしっぽ