今宵は誰と―小説の中の女たち

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今宵は誰と―小説の中の女たち

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  • サイズ A5判/ページ数 233p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784575314625
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0079

内容説明

安部公房の『砂の女』太宰治の『女生徒』バタイユの『眼球譚』S・キングの『ミザリー』など、名作に登場する個性的で魅力的な女性たちが、もし自分の夢に登場したら…女性とブンガクが大好きな漫画家が描いた女性百科。

目次

砂にまみれた女―『砂の女』安部公房
目覚めない女―『眠れる美女』川端康成
無垢ゆえに大胆な女―『潮騒』三島由紀夫
初めてには手強すぎる女―『はつ恋』ツルゲーネフ
男の憎しみを吸う女―『痴人の愛』谷崎潤一郎
レモンを噛む女―『智恵子抄』高村光太郎
空を舞う女―『夢鬼』蘭郁二郎
裏表がある女―『女生徒』太宰治
聖書に背く女―『瓶詰地獄』夢野久作
二人の女―『青い麦』コレット
胸に字を書く女―『芋虫』江戸川乱歩
すれ違った女―『外科室』泉鏡花
無言の女―『幻の女』W・アイリッシュ
弁当箱が欲しい女―『二十四の瞳』壺井栄
目玉を愛する女―『眼球譚』G・バタイユ
肌を競う女―『銀の匙』中勘助
匂い立つ女―『郵便配達は二度ベルを鳴らす』J・M・ケイン
書き直させる女―『ミザリー』S・キング
オリーブオイルを使う女―『夕暮れまで』吉行淳之介
残り香の女―『蒲団』田山花袋
詩を要求する女―『ゲーテ詩集』ゲーテ
洞窟の女―『トム・ソーヤーの冒険』M・トウェイン
喜びをみつける女―『少女パレアナ』E・ポーター
母という女―『泥の河』宮本輝
強くて弱い女―『サマータイム・ブルース』S・パレツキー

著者等紹介

喜国雅彦[キクニマサヒコ]
1958年香川県高松市生まれ。多摩美術大学油画科卒。81年「ふぉーてぃん」でデビュー。『傷だらけの天使たち』『月光の囁き』などの漫画作品の他、ミステリ小説の装画、カバーイラストなども手掛ける。古本エッセイ「本棚探偵シリーズ」の他、マラソンやボランティアエッセイなど文章の仕事も多い。2015年『本棚探偵 最後の挨拶』で第68回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞。17年『本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド』で第17回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

74
自分が好きな女性と文学を組み合わせたという漫画。文学を読み、そこに登場する女性と夢の中で、妄想を繰り広げる。これがしっかり文学紹介になっているし、ひとつの文学の楽しみ方にもなっている。取り上げられている文学作品を読んでみたくなってくる。2023/04/29

HANA

64
署名本入手。『砂の女』『瓶詰地獄』『眼球譚』『芋虫』『夢鬼』『ミザリー』…文学作品の紹介は数多あれど、登場する女性という観点から各作品を紹介しているのは珍しいのではないか。作品紹介とそれに絡む夢という構成になってるんだけど、後半の夢はどんな作品でも女性がカラッと明るいのが特徴。著者の好みや性癖が透けて見えそうだけど、よく考えたらこの人の場合ずっとこうだった…。あとそれによって作品の淫靡さが際立つ場合もありそうで。あと紹介されている作品どれが気に入るか表明すると、各個人の性癖がバレそうで怖いんだけど…。2019/11/06

キク

62
漫画好きには「月光の囁き」、本好きには「本棚探偵シリーズ」で有名な喜国雅彦。小説の女性を漫画で紹介している。安部「砂の女」、川端「眠れる美女」、谷崎「痴人の愛」、乱歩「芋虫」、バタイユ「眼球譚」等。なんというか、喜国なのでかなりフェチに寄ったセレクトだけど、まあ確かに名作をコミカルに簡潔に漫画で紹介してくれるので、ブックガイドとして普通に良作。そういえば村上龍は谷崎を読んで「自分は変態なのか悩んでたけど、谷崎も女性の足が好きだったと知って安心した」と言ってたなぁ。同じようなお悩みを抱えた方にもお勧めです。2023/02/08

ぐうぐう

36
好きなものを描くと、その好きに溺れてしまい、ひとりよがりな作品になりがちである。しかし、好きなものをふたつ組み合わせると、良い意味で予定調和が崩れ、なんとも魅力的な作品が生まれる。女性と文学、喜国雅彦が好きなものをふたつミックスして描く『今宵は誰と』は、小説の中の女性達と妄想で戯れる男の話である。安部公房の『砂の女』から始まり、川端の『眠れる美女』に三島の『潮騒』等の名作、乱歩の『芋虫』や夢野久作『瓶詰地獄』のようなミステリ、(つづく)2019/07/19

akihiko810/アカウント移行中

21
古本漫画。読書家になりはじめたサラリーマンが、文学作品の中に登場する女性たちを紹介する。印象度B  喜国なので基本はギャグテイストだが、文学作品の紹介はきっちりとしている。わりかし有名な作品ばかりだが、読んだことあるのは太宰の「女生徒」、田山の「布団」くらいかな。バタイユの「眼球譚」読んでみたくなった2020/06/11

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