出版社内容情報
近藤恒夫[コンドウ ツネオ]
著・文・その他
内容説明
「何度つまずいてもいい。人生に失敗なんかないんだ」ダルク代表が伝える“自分の痛み”に寄り添うことの大切さ。清原和博、ASKA、清水良太郎…第1章「芸能人と覚せい剤」を追加収録。
目次
第1章 芸能人と覚せい剤
第2章 波乱だらけの私の半生
第3章 人はなぜクスリにハマるのか
第4章 だから恐ろしい覚せい剤
第5章 彼らがクスリを繰り返してしまう理由
第6章 立ち直るために、少しずつ歩めばいい
著者等紹介
近藤恒夫[コンドウツネオ]
1941年秋田県生まれ。日本ダルク代表、NPO法人アパリ理事長。72年から覚せい剤に溺れ、78年、精神病院に入院、80年、覚せい剤取締法違反で逮捕され、札幌地裁で有罪判決を受ける。85年、薬物依存者のための日本初の民間リハビリセンター「ダルク」を創設。薬物依存者の社会復帰を応援する一方、啓蒙活動を続けてきた。行政、法律家、医療者、研究者などとの連携活動も行っている。アジア太平洋地域の国々の依存症問題に取り組むNPO法人「アパリ」も創設している。95年、東京弁護士会人権賞受賞、01年、吉川英治文化賞受賞、13年、作田明賞最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
58
薬物依存症に陥ってしまう人達。子供の頃の家庭環境が、多分に影響しているのではという件は興味深かった。とにかく覚醒剤は恐ろしい。2018/03/31
かもめ通信
17
「二度とやりません」「強い意志で立ち向います」そう宣言したところでなかなか実行できないのが依存症。“今日一日は我慢しよう”,明日になればまた“今日は我慢しよう”そうやって一日ずつを積み重ねていくのだと。いろいろ考えさせられた。2019/07/01
よしじ乃輔
3
著者が覚醒剤に手を出してからの半生が怖い。薬物依存者の回復施設を立ち上げた著者の依存者への救済策などをつづる。家庭環境と薬物依存との関係性に対し辛く感じる。2022/12/17
さゆ
0
エピローグに書かれていた「薬物依存者のための国家資格」すごく画期的だと思う。回復の過程で目標にもなる。あるといいのになぁ〜、あれば目指すのに。 ダルクのすべてに尽力された近藤さん、本当にお疲れ様でした。たくさんの仲間がそのあとを継ぐのだと思います。ゆっくりお休みになってください。2022/07/03
ハスキー
0
★5/著者の前作を過去読んだことがあるのですが、3割位は内容が重複しているかもしれません。しかし大変読み応えがあり、沢山の方におすすめしたい作品です。自身のダルクの利用者(それまで覚醒剤の売人として生計をたてることしか知らなかった青年)が、社会に復帰した場面(スーパーで時給700円の接客アルバイトを始めた)を目撃して、電柱の影で思わず泣いてしまったという箇所は、私ももらい泣きしてしまいました。読みやすい文章、表現なので、中学生の保健体育、もしくは道徳の教科書としても使えるのではないかと思いました。 2020/09/16