内容説明
ウルグアイ第40代大統領のスピーチやインタビューから名言を選び出し、ホセ・ムヒカの人生と思想を解説。2012年リオ会議の「もっとも衝撃的なスピーチ」も全文掲載。
目次
第1章 質素の哲学
第2章 理想への闘い
第3章 指導者の言葉
著者等紹介
佐藤美由紀[サトウミユキ]
広島県福山市出身。フリーライター。各種の雑誌や書籍に人物ルポや社会レポートなどさまざまなジャンルの記事を執筆。佐藤真澄名義で児童書の著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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徒花
285
PRで読了。国連の演説により日本でも話題になった「世界一貧しい大統領」の言葉を集め、ライターが自身の見解・解釈を交えてまとめ、つづった一冊。ニュースで見る限り朗らかな好々爺だが、じつは左派武装グループでゲリラ活動などもしていた武闘派だったり、口が悪いがために国際問題に発展するような舌禍事件を巻き起こしたりしているなど、ちょっと意外な一面もあったのはおもしろい。また、ウルグアイという国の歴史もほとんど知らなかったので、もう少しいろいろ勉強したいとも思った。2017/12/26
やすらぎ
193
壁にぶつかったとき、この世界のことがよりよくわかるでしょう。…質素だからといって貧乏ではない。消費社会で人間は無駄な力を使っている。世界が物と金で溢れ、手を差しのべることを忘れた人々。貧しい心のままでいいのかと語りかける。…信念があれば人間は強い動物。乗り越えた数だけ自由を感じる。独房生活ては7年間も本にも触れることができなかった。自分の奥底と対話をし、発狂と闘っていた。…富の無益さや暴力の無意味さを反省し、些細な事への有難味を感じるようになった。人間は反省を繰り返しながら正しい道を進む。そう信じている。2021/08/22
馨
141
モノがあっても貧しい人はいる、まさに自分のことだなぁと思ってしまいました。豊かさとはモノではなく時間に恵まれていること、納得です!2016/11/03
文庫フリーク@灯れ松明の火
138
「私は、持っているもので贅沢に暮らすことができます」「私は貧乏ではない。質素なだけです」失礼ながら、表紙の好々爺然とした外見からは想像もしなかった箴言と政治手腕。これは2012年リオ会議でのスピーチをブログにUPした内村明さんを讃えたい。若きゲリラ戦士として捕まり、約13年に及ぶ獄中生活の後、政治家としての道を踏み出し、第40代ウルグアイ大統領に就任したホセ・ムヒカ氏。大統領官邸に住むのを拒み、首都郊外の農場(妻所有・平屋で部屋数3つ・執事や家政婦は無し・警備は警官2人のみ)から28年前製造のビートルで→2015/12/06
舟江
107
ウルグアイの近世からの歴史が分かって面白かった。彼の言うように、確かに世界のシステムが、間違っているとは思う。でも、歯車に組込まれてしまっている国は、この様な発言は出来ない。特に役人の代弁者でしかない、日本の政治家にはまるで期待はできない。また、白人+支那人(常任理事国)の国連にも期待できない。やりたい放題、したい放題の民主主義の時代は終わった。2016/08/24