内容説明
1964年1月、アメリカンマットの最前線で戦う馬場に対し、グレート東郷が提示した手取り年収27万ドル。契約期間は10年、現在の貨幣価値に直せば年収5~6億円に当たる破格の条件だった。力道山の急死により、突如勃発したグレート東郷と日本プロレスによる馬場争奪戦。日本人メジャーリーガーなど存在しなかった50年前、馬場はたったひとりの「世界標準の男」だった―。
目次
力道山の後継者
白球の青春
創造主・力道山
アメリカンプロレスの洗礼
NWA世界ヘビー級王者の物語
憧れのバディ・ロジャース
憎き東洋の大巨人
ジェラシーの一時帰国
三大世界タイトル連続挑戦
猪木の逆襲
人を使う苦しみ
時代遅れの考え
優しい神様
著者等紹介
柳澤健[ヤナギサワタケシ]
1960年3月25日東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒。文藝春秋に入社し、『週刊文春』『Sports Graphic Number』編集部などに在籍。03年7月に退社し、フリーとして活動を開始する。07年にデビュー作『1976年のアントニオ猪木』(文藝春秋)を上梓した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
幕 慕蘭
32
面白い!深い!若い頃はショーマン=ストロングの対局と思って単純に下に見てたこともあったけど、唯一アメリカで一流のエンターテイメントだった本場のプロレスを経験した馬場さんの考え方等がよくわかった。強い弱いよりは、客を呼べる奴が皆を食わせている=偉い。正にその通り。馬場さんの尊敬したバディ・ロジャースも興味深い。今の日本人メジャーリーガ一に匹敵する活躍をしていた若きジャイアント馬場の話はワクワクする。そしてギャラが凄い!!今アメリカでショーへイと言えば大谷だが、半世紀前ではショーへイ・ババに他ならない!!2018/09/21
ヨーイチ
27
柳澤健の◯◯年シリーズ、癖になるなぁ。猪木、クラッシュに続いて三冊目。ガチガチの猪木派としては、読むまでもあるまい、と思っていたが、年月は怨讐を超えると言ったところ(大袈裟過ぎ?)。年寄り自慢すると、来たばかりの白黒テレビで馬場の凱旋帰国、つまり第5回ワールドリーグ戦を見た記憶が有る。日プロ時代、馬場猪木組の活躍を報じた月刊ゴングを小学校に持って行ったりもしてた。アメリカ時代の部分は労作だと思う。欧米の「プロレス」発達史は読み応えがあった。ルーテーズやゴッチの回想を対照させて行くと、続く2015/05/03
ともひろ
23
昔のプロレスファン(馬場派)の人間にとって、NWA、もしくはNWAのチャンピオンというのはものすごく権威があったものだ。それは、馬場が日本で広めたものであり、実際は本場アメリカにおいても混乱があったのが、本書でうかがえる。それにしても、世界王座三連続挑戦した頃のエピソードがよく描かれている本であると感じた。同年代の人間がどんどん亡くなっていくので貴重な本である。2016/09/03
クサバナリスト
23
日本のプロレスのファンの必読書だと思った。ファンにどう向き合っていくかということを本当の『プロ』レスラ-は常に考えているのだと思った。まさにプロレスこそKING OF SPORTだ。2015/06/21
shamrock
22
大好きな馬場さんのプロレス人生。80年代と90年代の馬場さんのことしか知らないんだが、その前の20年のことがとてもよくわかった。そして俺にとっては、ジャイアント馬場ではなく、最初から「馬場さん」だったことに気づかせてもらった。やっぱりすごい人だったんだな…。2017/06/14
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