内容説明
泥まみれで白球に食らいついた鳴尾浜。大観衆の六甲おろしに心うち震えた甲子園。あの日、あのとき、あの瞬間―。タテジマのユニフォームを着て戦った日々は、いまもそれぞれの胸のなかに生きている。新天地に旅立った男たちが語る「私的・阪神論」。
目次
藤田太陽(現・埼玉西武ライオンズ)―東の地から昇った太陽
中谷仁(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)―ひたむきなる捕球人生
藤本敦士(現・東京ヤクルトスワローズ)―男を磨き続ける野球小僧
赤松真人(現・広島東洋カープ)―弱気を捨てた韋駄天
野口寿浩(二〇一〇年横浜から戦力外通告)―愛しの若虎投手たち
上坂太一郎(二〇〇七年引退)―引退して思うタテジマへの感謝
著者等紹介
美山和也[ミヤマカズヤ]
1967年、千葉県出身。週刊誌記者を経てフリーに。プロ野球、アマチュア野球を数多く取材している
加藤慶[カトウケイ]
1972年、愛知県出身。編集プロダクション「studio KEIF」代表。記者としてスポーツ紙や週刊誌に寄稿している
田口元義[タグチゲンキ]
1977年、福島県出身。編集プロダクション勤務などを経て、フリーに。野球を中心に、『Number』などスポーツ総合誌に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きら
3
かつては期待されてタテジマのユニフォームに身を包みながらも、現在は他球団へ移籍、あるいは現役を退いている五人の選手たち。取材を通じて「彼らの阪神時代」と「彼らの今」、そして「ここ十年の阪神」を炙り出したルポタージュ。 西武ファンなので藤田太陽目当てに読んだけど、どの選手のエピソードも良かった。プロの世界は厳しい。そしてそれにプラスして、関西に住んでない人間からはにわかに想像がつかないぐらい、タテジマのプレッシャーって凄いんだなあと実感。愛と敬意を表して最後に一言。「西武の藤田太陽から猛虎魂を感じる!」2010/12/16
Stair512754
0
85年の日本一以来、長い低迷期に入った阪神タイガース 暗黒の90年代を経て、 現在のように強くなるための改革が始まったのは 野村克也が監督に就任してからのことだ 野村、星野、岡田と続くこの10年で阪神は明らかに変わった 万年最下位の弱小チームから 毎年、優勝争いをするまでのチームに成長した その過程で縦縞のユニホームを脱いだ男達の物語 ドラフト上位だろうが下位だろうが関係のない実力の世界 そして野球の実力だけでは計り知れない何かに翻弄される若者達 2012/05/15