出版社内容情報
老齢の両親の介護をきっかけに微妙になっていた夫婦の関係を修復しようとしていた絵里だったが、話し合いの場で夫の伸朗から突如、「ほかに好きな人ができた。別れたい」といわれてしまう。子宝には恵まれなかったものの仲良く暮らしていたと思っていた絵理はショックを受けるが、実は伸朗には妻にも言えないある秘密を抱えていた。傷ついた女性が「奇妙な同居生活」を通して再生し、そして自立していく姿を描く長編小説。
【目次】
内容説明
老齢の両親の介護をきっかけに微妙になっていた夫婦の関係を修復しようとしていた絵里だったが、話し合いの場で夫の伸朗から突如、「ほかに好きな人ができた。別れたい」と告げられてしまう。子供はできなかったものの、夫婦仲は円満だと思っていた絵里はショックを受けるが、実は伸朗には妻にも言えない、ある秘密を抱えていた。夫の素顔、自身に降りかかる災難の連鎖―絵里はひょんなことから夫の不倫相手と同居することになるが…。
著者等紹介
谷ユカリ[タニユカリ]
東京都出身。成蹊大学文学部卒業。2023年「いつか見た瑠璃色」で第四十五回小説推理新人賞を受賞した。本作がデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りらこ
19
自分だったら・・・。 常にこの問いを抱きながら読み進めていた。 とつぜん「離婚したい」と言われたら。それも相手がいるらしい。 平常心ではいられない、たくさんの疑問符とマイナスの感情でいっぱいになる頭。 ここから物語は、思わぬ方向へと進んでいく。 そして始まる不思議な同居生活。 逡巡と、後悔と、受容。 理解と納得、そして前進。 これらを怒涛のように経験し、そしてまた前へ進んでいける主人公は、しなやかで、強い。 彼女に出会えたことは、自分にとっても様々な感情への視点を開いてくれる。 2025/10/03
📖®書店員🍵
6
とてつもなく素晴らしい作品に巡り会えた。 切ない、苦しい、辛い、でも温かい。 パンケーキのように柔らかく、オムライスのようにふんわりと包み寄り添い手を引いてくれる…そんな優しい物語。 2025/07/28
ぶんぶん
2
谷ユカリさんは初読み作家さんでしたね。 帯にあるように「夫の不倫相手の家で同居」ということだけど、夫が実はゲイだったということから始まる夫婦の新しい一歩。 こんな展開は想像してなかったので割と動揺したまま話が進みでもラストでは双方とも新たな道に踏み出してる。この後がどうなっていくのかは分からないけど自分の選択を後悔しなければ良いのではないかなと。2025/09/27
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