出版社内容情報
このスマホを絶対に見てはいけない――。
文庫より小さい「スマホ本」でまったく新しい恐怖体験?
大学生の一色和馬は「就職に有利になる」と聞いて「やばいバイト」に手を出す。
これで稼げれば彼女との同棲もうまくいく……
そんな気軽さで始めたバイトだったが、あれ、どういうことだ?
自分のスマホに、不可解な「何か」が起きている。
黒い服の女は誰?
体中に目がある怪物?
都市伝説「ドウメキの街」ってなんだ!?
えっ、あれ、死体が!?
医療ミステリーのヒットメーカーによるモキュメンタリー・ホラー『閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書』(9月18発売)と対をなす、まったく新しい恐怖体験!
文庫サイズより小さい「スマホ本」ホラー?
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
238
知念 実希人は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 著者の新企画、「スマホ本」ホラー、実際にこんなシチュエーションに陥ったら、怖いでしょうね。 本書と対になる著者初のモキュメンタリー・ホラー『閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書』(9月18日発売)も読む予定です。 https://www.futabasha.co.jp/book/978457524833300000002025/08/18
イアン
119
★★★★★★★☆☆☆スマホ風の装丁が斬新な知念実希人の新感覚ホラー。大学生の和馬は、サークルOBの八重樫から〝ドウメキの街〟という都市伝説に関する調査依頼を受ける。調査を進めるうちに彼自身にも不穏な影がちらつき始め――。見開きの右半分がスマホ画面、左半分が本文となっており、あたかもスマホ片手に調査を進める主人公になりきったような没入感が味わえる。文量は短編1編程度と短めだが、しっかりとオチも用意されており読書初心者にも勧めやすい。作中に登場するQRコードを読み取ると――いや、ここで明かすのは止めておこう。2025/09/27
Kanonlicht
114
スマホっぽい判型で、各右ページにスマホ画面、左ページに文章という構成のホラー作品。個人的にはもう少し文章のボリュームを増やして、ストーリーに深みを持たせてもよかったと思うけど、この飛び道具的な企画を実現した心意気は買いたい。巻末に続編が紹介されていて、そちらが本編ならこれはプロローグ的な位置づけなのかもしれない。2025/08/25
yukaring
86
昔流行ったゲームブックを連想させられる装丁。中身もページを捲るごとにスマホの画面や画像があり、ホラーゲームをプレイしているようでとても楽しい。先輩の依頼で都市伝説『ドウメキの街』を調べる事になった主人公。体中に無数の目があるというドウメキの街に侵入したものは24時間監視され精神に異常をきたして自ら命を断つという。そして怪しいSNSの投稿からとうとう『ドウメキの街』へたどり着いてしまった主人公。そこで発見したものは…。ラストに待ち受ける真相にもゾッとさせられる今どきホラー。次の『閲覧厳禁』の報告書も楽しみ。2025/08/26
aquamarine
61
ワンコインのスマホサイズ。見開きの片ページがスマホ画面、もう片方が横書きの文章になっている。スマホのやり取りや検索などを通じて話が進むのでわかりやすく読みやすい。知念さんらしいミステリでありながら、きっちり令和の現代ホラーなのがさすが。自分が同じ行動をとるかは別として全く他人事とも思えずゾッとしたのは確かだ。来月発売の「閲覧厳禁」に繋がっているらしいが、そちらはワンコインではないのでうまく釣られてしまったのかも。2025/08/24