出版社内容情報
45万部超のヒット作となった『傍聞き』の表題作で、主人公を務めたシングルマザー刑事の啓子と、一人娘の菜月。新聞記者になることが将来の夢だった小六の菜月が高校生、大学生となり、そして夢を叶えたなかで数々の事件に遭遇する。母娘の際立つ推理力が導き出した、難事件の真相とは? 前作『緋色の残響』に続く、母娘シリーズ短編集の最新刊!
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
256
10月の第一作は、羽角母娘シリーズの第二弾、連作短編集、長岡 弘樹は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 オススメは、『落ちた焦点』&『黄昏の筋読み』となります。 https://www.futabasha.co.jp/book/978457524659900000002023/10/01
いつでも母さん
171
凄い!どんどん進むのだ。理系苦手な私には母・啓子の理解すら尊敬しちゃう。だから、はぁ?が行ったり来たりして集中できないのが苦しいし悲しい(泣)シリーズ最新作の連作5話。スルーしそうな(私なら絶対に気付かない)些細な事からこんなに展開する?毎度思ってしまうのだ。おまけにこんなに進んで、これでお仕舞じゃないですよね?彩弓ちゃんの明日はどっちに進むのかなぁ?2023/09/12
イアン
157
★★★★☆☆☆☆☆☆『緋色の残響』に続く羽角母娘シリーズ第2弾。新聞部の活動で暗室を訪れた菜月は、そこでかつての教育実習生・咲弥と再会する。時を同じくして発生した女性殺し。犯人特定の決め手となったのは、直前に刈り取られた葉っぱだった――(「緑色の暗室」)。全編とも簡潔にまとめられており非常に読み易いが、「そんな偶然万に一つも起こらないだろう」というご都合主義が気になる。無駄を極限まで省いた結果、メインの母娘以外は犯人と被害者しか登場していない作品もあり「犯人当て」を期待すると肩透かしを食らうかもしれない。2025/01/30
しんたろー
156
羽角母娘シリーズの最新作は5編の連作短編集…娘・菜月が高校生~大学生~新聞記者となり、母・啓子も祖母の立場になるほど歳を重ねながら、母娘で事件に向き合う内容。長岡さんデビュー作『傍聞き』での登場から応援しているので、菜月の成長が父親のように嬉しかった。(もう少しユックリでも良かった気もするが) 残念ながら、名作『傍聞き』に肩を並べる作品はなかったが、著者らしい伏線の張り方と独特のトリックで楽しませて貰った。軽快なミステリに程良く情も絡んだ本シリーズは好みなので、菜月の娘・彩弓が成長するまで続けて欲しい。 2023/10/28
のり
138
シリーズ物とは知らなかったが、特に違和感なく読める連作短編集。刑事の母親「啓子」と娘の「葉月」。本作パティ5つの事件を解決へと導く。その過程で高校生から社会人へと、成長をとげる葉月。しかし、全ての事件は、あまりにも二人にとって近しい人達が、様々な意味で犠牲となる。これだけ続けば、相当心身にダメージを受けると思うが、強いなぁ~。信念をもって前に進む姿が眩しい。「落ちた焦点」が特に好み。2024/07/21