穴掘り

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  • サイズ 46判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575242010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

遺体なき殺人事件を捜査する刑事・信楽征一郎。年間9万件の届出がある行方不明者届、その中には殺されている人も大勢いる。暗い地面の下に埋められた遺体の声なき声を聞き、執念で犯人を逮捕するベテラン刑事の捜査から目が離せない。悲しき六つ事件を綴る珠玉の連作短篇集。

内容説明

死体を埋めれば誰にもバレない―野に放たれた殺人者の罪を明らかにし、寂しき行方不明者の捜査をして30年。愛憎も哀しみも嫌らしさも、この鬼刑事の執念が掘り起こす。社会派ミステリーの旗手が挑む初の本格警察小説。

著者等紹介

本城雅人[ホンジョウマサト]
1965年神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、サンケイスポーツで記者として活躍。退職後の2009年、『ノーバディノウズ』が第16回松本清張賞候補となり、デビュー。同作で第1回サムライジャパン野球文学賞を受賞。17年に『ミッドナイト・ジャーナル』で第38回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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評価

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

116
記者物ではなく警察小説。警視庁のみに配置されている遺体なき殺人事件を捜査する「穴掘り」信楽刑事が主役であるが、部下だったり記者だったり様々な信楽と関わる人が主人公となっている6編。その中での「身分照会」は、癌で死期が迫っている元警視正が墓場まで持っていくはずの秘密。その真相は彼の悔恨を越え苦々しさを覚える。年月を経てやっと発掘された被害者。無念だっただろう、冷たかっただろう、寂しかっただろう、いろんな思いがめぐる。予想を上回る面白い作品だった。2020/11/15

ゆみねこ

89
行方不明者のファイルを精査して事件の端緒を見つけ、殺人事件を炙り出す。まさに穴を掘る男・信楽征一郎。遺体なき殺人事件、中々読み応えがありました。信楽・森内のコンビで長編を読んでみたい。2019/09/10

タイ子

88
警察小説のちょっと違う方向から事件を描いた作品。「穴掘り」と呼ばれる警視庁のみ配置された遺体亡き殺人事件を捜査する信楽刑事とその部下森内刑事。何故に穴掘りなのか、別件逮捕の容疑者に余罪を吐かせて未だ発見されてない遺体を見つける。各章で起こる事件はそれぞれ異なるのは当然だが、登場する人物たちが弁護士、元警察関係者、新聞記者だったりするのが面白い。表紙の通りの風貌で刑事の矜持と事件への執念を一途に追い求める信楽刑事のカッコ良さがまだ読みたいと思ってしまうこれまでにない作品。2020/01/11

ma-bo

83
(読了日)2019年10月9日(感想·レビュー記入日)2025年1月31日。行方不明者の中には殺されている人もいる。不明者の膨大なデータを精査し、別件で逮捕された容疑者との端緒を見つけて遺体なき殺人事件を捜査する通称「穴掘り」。刑事信楽。最近3ヶ月連続×2で6弾まで発売されている二係捜査シリーズの元になった六つの事件を綴る連作短編集。それにしてもこの表紙の感じだと内容知らないと時代劇物かと思ってしまうよなぁ。シリーズの信楽はもっとスマートな姿がイメージ出来る感じなんだけどな。【感想追加本⑫】2019/10/09

itica

80
事件の容疑者や逮捕者と行方不明者のあるかないかの小さな接点から、遺体なき殺人事件を解決へと導く、「穴掘り」と呼ばれる警察部署の担当刑事を主人公にした短編集。一番印象に残ったのは「身分照会」だ。死を目前にした元警視正の悔恨と理不尽な事件の全容に、言いようのないくやしさを覚えた。地道で根気のいる「穴掘り」にスポットを当てたのがよかった。 2019/12/01

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