アンドロメダの猫

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575241174
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

派遣社員の瑠璃は男と別れたばかり。これまで仕事も私生活も順調とはいえず、部屋で家庭用プラネタリウムで作り出す星空を眺めるのが好きな27歳。ある日、少女・ジュラと出会い、どこか不思議な雰囲気を持つ彼女に興味を持つ。やがて?事件?が起き、二人は街を出る。――人間の細やかな心情をじんわりと描いてきた直木賞作家が描く感動作。

朱川湊人[シュカワ ミナト]
著・文・その他

内容説明

コールセンターで派遣社員として働く瑠璃はある日、少女・ジュラと出会う。不思議な雰囲気を持つジュラがなんとなく気になる瑠璃。やがて“事件”が起き、追われる身となった二人は、住む街を出る。そして、行きついた先で平穏なひと時を迎えるが…。

著者等紹介

朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生まれ。慶應義塾大学卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」で第41回オール讀物推理新人賞、03年「白い部屋で月の歌を」で第10回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。05年には『花まんま』で第133回直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

213
朱川 湊人は、新作中心に読んでいる作家です。タイトルから宇宙や猫が絡んだファンタジーかと思いきや、逃避行恋愛ミステリでした。佐藤ジュラが大変魅力的だったので、ハッピーエンドでも良かった気もしますが・・・2018/10/07

machi☺︎︎゛

154
表紙とタイトルだけで何となくファンタジーっぽいのを想像しながら読み始めたけれど、ファンタジーとは真逆の結構重めの話だった。派遣で働く27歳の瑠璃はある日コンビニで万引きをしようとしていたジュラを助ける。それから何度か出会ったりしていたけど、何故かジュラの事が気になり始める瑠璃。そこからは現実には考えられない事が起こり瑠璃とジュラの運命を大きく変える。ラストはそんな気はしていたけど何とも切なくその後が気になる終わり方だった。2021/07/04

fwhd8325

106
明るい場面でも、深く陰影を感じていました。それは、いやな予感でした。この物語の方が先行しているのですが、ここ最近話題になったドラマのラストシーンと重なるようでした。ちょっと惨いけれど、考えてみれば、設定や、エピソードは、今現実に起きている社会なんだと気がつきます。人はとかく望んでいた答えを求めてしまいます。その意味では、この物語は辛いのですが、朱川さんの描く現実の物語は、光と影の世界を感じさせてくれました。2018/11/15

ちょろこ

106
意外な朱川作品、の一冊。これは白?黒?いや、グレー朱川と名付けたくなるような読後感だった。意外なストーリー、出来過ぎ、行き過ぎな展開には正直戸惑ったけれど、先が気になり一気に読ませる作品だった。ジュラとエルメス、二人の心が共鳴し、心が通じ合うところ、うん、そこ、そこまではやっぱり朱川さんらしくせつなさや温かさをほんのり感じて良かった。最後の最後まで意外性を味わえ新しい朱川さんにお目にかかれた気分、そう思おうかな。2018/11/10

NADIA

100
「アンドメロダの猫」!! とてもロマンチックで素敵なタイトルだ。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と語感が重なる気もする。きっと宇宙をテーマにした美しい物語だろうと期待。 ・・・全然違った(^^; もちろん残念だったわけではないが。テーマは恋愛・・・だろう。そして意外な恋愛関係に語り手も愕然としていたところはなかなか愉快だが、タイトルのイメージからは大きくかけ離れていたなあ。ラストの展開は意外過ぎて後味がイマイチ。これはもう少しハッピーにしてほしかったかも。2019/03/10

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