出版社内容情報
駅前のコインロッカーから見つかった女性の左腕。「ロックスミス（錠前師）」を名乗る犯人はヒントとなるメッセージとロッカーの鍵を残しており、引き続き身体の断片を探すよう指示してくる。筋読みに優れた女性刑事・城戸葉月を中心とした警視庁の捜査チームは都内を奔走。はたしてロックスミスが仕掛けた罪深いゲームの真意とは？ 大人気警察小説作家が放つ衝撃の長編ミステリー！
麻見和史［アサミ カズシ］
著・文・その他
内容説明
東京・葛西駅前のコインロッカーから女性の左腕が発見された。「ロックスミス（錠前師）」を名乗る犯人はヒントとなるメッセージとロッカーの鍵を残しており、引き続き身体の断片を捜すよう命じる。筋読みに優れた女性刑事・城戸葉月を中心とした警視庁の捜査チームは都内を奔走。一方、エンバーマー（遺体整復師）の折口聡子は「ウツロ」を名乗る人物に監禁されていた。ウツロは手足のない女性の骸の復元を聡子に要求する。一向に姿を現さないロックスミスとウツロの真意は？そして葉月と聡子が迎える衝撃の結末とは―？
著者等紹介
麻見和史［アサミカズシ］
１９６５年千葉県生まれ。立教大学文学部卒業。２００６年『ヴェサリウスの柩』で第１６回鮎川哲也賞を受賞しデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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しんたろー
209
５～６年前に読んだ『如月塔子』シリーズ以来の麻見さん。バラバラ殺人＆犯人からのクイズで進む展開はサスペンスとして王道と言えるものでスムーズに読めた。事件がスピーディに転換して飽きないし、伏線もフェアに張って回収しているので、ミステリとしても「職人芸」な作風と思う。残念なのは、主人公・葉月の人間的な魅力が書き込まれていない事…哀しい過去を背負わせているが活かしきれていないのが惜しい。それでもコンビを組んだ沖田がナイスガイキャラとして効果があったので、未解決の葉月の弟の事件へ二人で挑む続編を書いて欲しい🎶2019/02/22
いつでも母さん
198
いや～～、まさか二人だったのね。まんまと騙される私。相変わらず真相にたどり着けない。面白いと言っては語弊があるだろうか？麻見さんの新しい警察小説が始まりましたね。城戸葉月！弟の行方と共に先が気になる女性刑事の登場です。一気に読みました。先が気になって・・読めます。2018/09/25
🐾Yoko Omoto🐾
163
コインロッカーから発見されたのは、人体の一部、複製されたと思しきロッカーキー、これはゲームだと連続性を示唆する謎のメッセージ。事件の筋読みを得意とする葉月ら捜一メンバーが犯人を追う傍ら、一人の女性がある技術の腕を買われ拉致監禁されていた。十一係シリーズもそうだが、キャラに説得力を持たせる一方警察内部のゲンナリする毒はほぼ排除。さりげない伏線を巧みに仕込み、フーダニット要素濃い目の展開と意外性で読ませる、麻見さんの良さが前面に出た作品。「鍵」というモチーフを効果的に使った事件の構造も良く、とても面白かった。2018/10/20
utinopoti27
127
『偶然コインロッカーから見つかった女の腕には、鍵と犯人からのヒントが残されていた』麻見作品お馴染みの衝撃的なオープニングだ。猟奇犯からの挑戦状に振り回される城戸葉月ほか捜査陣。一方、何者かに拉致されたエンバーマーの折口聡子は、ウツロと名乗る男から、手足のない女の骸の修復を要求される。絡み合うように進行するこの２つのシナリオが、作品の緊張感を盛り上げます。と、ここまでは巧い。なのになぜ複雑に入り組んだ動機や真相を、ラストで犯人にペラペラ喋らせる？遺体損壊の必然性も不明瞭だし、息切れ感ハンパなし(>_<)2019/03/02
まこみん
114
初､麻見さん｡コインロッカーから女性の左腕が発見､犯人は鍵と次のメッセージも残す｡捜査一課の城戸葉月は相棒になった沖田を伴い筋読みに都内を奔走する｡美人で長身の警部補って言うとやっぱり姫川さんのイメージが強いが､城戸刑事も家族の哀しく悔しい思いを秘め､今も引き摺りながら事件に立ち向かっている｡沖田への先輩と言うより姉の様な厳しさが良い具合に｡一方､遺体整復師(エンバーマー)の聡子は何者かに拐われ仕事を強要させられる｡犯人の予想もつき､どの様に捕まるのか…と思わせて､予想外の展開に！面白かった！続編希望｡2018/09/19
