仕事は2番

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784575240955
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

"仕事ができない私は欠陥人間なの? 人生の一番が仕事でないのはいけないこと? 注目新人作家が贈る現代人のための新しいお仕事小説!

断れない性格が災いとなって中間管理職になった優紀。総務課の人間関係のもつれを解すべく奔走していたが――。
(「走れ、中間管理職」)

いつのまにか仕事ができない“老害”となってしまい家庭にも居場所がない中年課長・内野。
昇進もあきらめ、ただ毎日を過ごしていたが最近はあるやりがいを見つけていて……。
(「スポットライト」)

客観的に見れば甘やかされて育った新卒女子・かおりは小さいころから輪になじめず、コネで入った会社も休職することに。
図書館で出会った小学生の女の子との出会いによって日常が少しずつ変化していく。
(「輪になって踊ろう」)
ほか全六篇を収録。疲れた心に寄り添ってくれるお守り的連作短編集。"

こざわたまこ[コザワ タマコ]
著・文・その他

内容説明

30歳を前に総務課の中間管理職になった優紀。役職に不相応なことは自分が一番分かっている。それでも課内の人間関係のもつれを解そうと奔走するが―『走れ、中間管理職』。残業代も有休も貰えるものはきちんと貰い、したたかに生きていたいと考える沙也。しかしかつて厳しく指導された上司が育休から復帰し周囲は「助け合おう」という空気に満ちていて―『エールはいらない』。ほか、仕事に疲れ気味な現代人の心を癒やす全六篇を収録!

著者等紹介

こざわたまこ[コザワタマコ]
1986年福島県生まれ。2012年「僕の災い」で第十一回「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞。同作を収録した『負け逃げ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

❁かな❁

174
『負け逃げ』も良かったけど今作もすごく良かった!現代人が抱えているお仕事での悩み、葛藤など描かれる。中間管理職の苦悩、産休明けの復帰などこういうことあるだろうなぁってことばかり。連作短編集で各章で色んな登場人物の胸のうちがよくわかる。『負け逃げ』でも感じたが各章の終わり方が好き。どのお話も良かったけどお気に入りは「走れ、中間管理職」「スポットライト」「最後の日」。特に「最後の日」はじーんとした。男性視点のお話も上手く色んな人物に感情移入しやすい。皆を応援しながら自分も励まされる感じ。こざわさん好きだなぁ♡2018/07/26

おしゃべりメガネ

164
R18文学賞作家さんらしくない?ほっこりとしたお仕事人情小説でした。とある会社に勤める人々、それぞれの立場から綴られた連作集です。中間管理職となった女性社員、その同期で強気なOL、ことなかれ主義な頼りない課長、わがままな新入社員、仕事はできるがアルコールに溺れる課長、そのビルで清掃員として働き退職間近な男性などドラマはそれぞれにしっかりと用意されています。読んでいて、最初は苦手に思えたキャラが別の話ではとても魅力的に思えたりと飽きさせない展開もさすがでした。'仕事は2番'とても大切なコトかもしれませんね。2020/12/29

モルク

108
吉丸事務機で働く人々の連作短編集。上司部下、先輩後輩、同期それぞれの立場からのお仕事小説。応援したくなったり、モヤモヤしたり、軽く怒りを覚えたり、もっとさらりとした話だと思っていたのでちょっと驚く。「走れ中間管理職」では課長補佐の優紀が、入社2年目でミスが多く、まわりから浮いているかおりをフォローしたり食事に誘ったりしたことが、かおりの立場からすると全く違う方向に見えてしまう。そしてとんでもない結果に…。確かによかれと思ってしたことが誤解を生むことも多い。職場で大切なのはミスの少なさ、謙虚さ、人間関係だね2019/09/29

おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…

99
84/100点 事務機会社を舞台に仕事・家庭・人間関係に疲れた人々の心の内面を描いた6篇の連作短編集。中間管理職の悲哀・育児休暇・乳幼児を抱えた女性社員・今どきの若手社員などの会社で働いていたら必ず起こる問題を、複数の社員それぞれの視点から描かれていて非常に面白く読めました。自分の居場所を迷い探している人達の心情を、丁寧に描いている点も素晴らしかったです。最近同じようなテーマが描かれているお仕事小説として朱野さんの『わたし、定時で帰ります。』も読みましたが、自分はこざわさんのこの作品の方が好みでした。2018/07/03

ででんでん

96
仕事は2番‼だけど、職場は「自分が何者かになれる場所。誰かに、何者かを問われる場所」。私にとっても確かにそうだ。自分が一人の人間として、社会的に存在していると確認できる場所とでもいえるかな。そんな職場を舞台にしたこざわさんの連作短編集。ものすごく期待して楽しみに読んだ。それでも、この本でこんなに泣くとは予想していなかった。誰かの仕事や、そのやり方というものは、その人の家庭や育ちかた、来し方などなど、さまざまなものと切り離すことができない、人生そのものなのかも。どの話もとてもよかった。泣かされたのは最終話。2018/11/16

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