ときどき旅に出るカフェ

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  • サイズ B6判/ページ数 273p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575240290
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報



近藤史恵[コンドウ フミエ]
著・文・その他

内容説明

平凡で、この先ドラマティックなことも起こらなさそうな日常。自分で購入した1LDKのリビングとソファで得られる幸福感だって憂鬱のベールがかかっている。そんな瑛子が近所で見つけたのは日当たりが良い一軒家のカフェ。店主はかつての同僚・円だった。旅先で出会ったおいしいものを店で出しているという。苺のスープ、ロシア風チーズケーキ、アルムドゥドラー。メニューにあるのは、どれも初めて見るものばかり。瑛子に降りかかる日常の小さな事件そして円の秘密も世界のスイーツがきっかけに少しずつほぐれていく―。読めば心も満たされる“おいしい”連作短編集。

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。2008年に自転車ロードレースを舞台にした青春ミステリ『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウッディ

710
住宅地にあるカフェ・ルーズ。店主の葛井円が月初めに旅をし、そこで見つけた各国の軽食やスイーツを提供してくれるカフェだった。・・だから、こんなタイトルなんだと納得。旅先で未知のスイーツ、ドリンクに出会ったような喜びがあり、まるで旅行に行ったような気分になれる居心地のよいカフェ。こんなお店が近くにあればいいなと思います。店に出入りする人に関する小さなミステリーの謎解きもあり、わくわくしながら読み進めることができ、とても読みやすかった。ときどき訪れることのできるカフェになるように、シリーズ化希望します。2018/07/02

さてさて

594
『ここは入り口なのだ。海外には簡単に行けなくても、世界が広いと知るための場所』をコンセプトに営業を続ける『カフェ・ルーズ』。私たちが一生の内に訪れることのできる場所には限りがあります。本来出会えなかったはずの食べ物・飲み物と出会い、『そこから世界が広がっていると感じ』ることのできる、そんな瞬間が味わえる『カフェ・ルーズ』。近藤史恵さんの魅力あふれる食の描写と、後味爽やかに解決されていくプチ・ミステリーの数々、そして、軽やかさだけでなく上手く練られたストーリー構成の妙にすっかり魅了された、そんな作品でした。2021/10/30

紅はこべ

468
旅、グルメ、家族間の確執、近藤さんの得意テーマが詰まった一冊。瑛子が自転車好きというのも含めると…抜きん出た才能や際立つ美貌、高い志や夢がない人物を主人公にするのが近藤さんは上手い。円の兄は問題外だけど、あまり口にされなかった円の母が怖いと思った。円の祖母は彼女にとって実母でしょう、それなのに介護に一切手を出さず、遺産だけ要求するなんて。それだけ息子を溺愛してたのか。2018/08/10

星落秋風五丈原

417
主人公の会社に勤めていた女性が開いたカフェを偶然見つけ、いきつけになるうち様々な事件に関わるようになって…。近藤さんのカフェシリーズはいいですね。ミステリと共においしそうな料理も楽しめて。2017/05/02

hiro

404
日本でなじみの薄い世界のスイーツ、飲み物を提供するカフェ・ルーズが舞台。そこに足繁く通う37歳の独身で一人暮らしの瑛子と、一人で店を切り盛りする店主・円を中心に物語は進む。カフェで起こる事件や謎をスイーツ・飲み物を通して解き明かしていくという、「ビストロ・パ・マルシリーズ」と似たところがあり、悪意のある人たちが登場するという近藤作品らしい連作短編集のミステリ。「キリコシリーズ」が終了した後の新しいシリーズとして期待したい。登場したスイーツ・飲み物の中で鴛鴦茶だけは「タレーラン」のおかげで知っていた(笑)2017/06/10

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