出版社内容情報
新堂冬樹[シンドウ フユキ]
著・文・その他
内容説明
貧しさゆえイジメに遭っていた白石ほのかは、町のピアノ教師・二ノ宮に助けられた。ほのかの音楽的才能を見抜いた二ノ宮は、紙に描いた鍵盤を手はじめに、献身的にピアノを教えこむ。その甲斐あって音大に入ったほのかは、プロのピアニストを目指すため、コンクールに挑むことを決意した。その前に続々と現れる強力なライバル―ほのかは優勝して二ノ宮の想いに応えることができるのか!?
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年、大阪生まれ。98年『血塗られた神話』で第7回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
161
新堂冬樹は、新作中心に読んでいる作家です。ショパンをBGMに400P強一気読みしました。新堂冬樹節炸裂のピアノコンテスト恋愛小説、ある意味直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』と対極となる作品です。物語としては面白いですが、『蜜蜂と遠雷』と違って文章から音楽は聴こえて来ませんでした。2017/05/03
いつでも母さん
122
恩田さんのを読んだ時は『ピアノの森』を思い浮かべたが、この新堂版ピアノコンクールは私はTVドラマっぽく(TVドラマを貶している訳ではない!)サクッと読めた。あの人・二ノ宮に対する想いは『エースをねらえ!』を彷彿させる。上から目線のライバル・舞華の強さにも読み進むうちに納得したりして、貧困・イジメの少女期に二ノ宮から紙のピアノを貰ったほのかは、その教えと共に友や生きる糧を得て、真っ直ぐにピアノと共に生きていくのだろう。蒼のほのかへの想いもきっと叶う日が来ると良いな。2017/04/04
ゆみねこ
78
貧しい育ちで紙のピアノでレッスンを始めた少女が、二ノ宮という類まれな指導者に導かれ一流のピアニストを目指す。ちょっと少女漫画チックなストーリーだけれども、嫌いではありません。久々の新堂さん、楽しい読書が出来ました。2017/09/03
万葉語り
56
「蜜蜂と遠雷」と「岬洋介シリーズ」と少女マンガが入り混じったような印象。ピアノの難しいといわれている曲ばかりが出てくるが、他の曲の難易度が極端に低いのが気になる。平昌オリンピックでも、勝者のコメントには、血のにじむような努力は隠され、自信と余裕が常にあったなあと思った。個人的には舞華さんがとてもお気に入り。2018-462018/02/26
chikara
49
ピアノが好きで、そしてショパンが大好きで手に取りました♬大好きなピアノの演奏を読めるとは嬉しい!演奏を書き留める文章力は素晴らしい。2018/11/05