内容説明
私の人生には猫が足りないの。彼女が猫のために動くと、必ず「死」や「犯罪」につきあたる。だから、放っておけないのだ。ラストに漂う、この祈るような静かな気持ち―。巻き込まれ型ミステリーに新たな味わいの傑作誕生！
著者等紹介
沢村凛［サワムラリン］
１９６３年広島県生まれ。鳥取大学農学部卒業。９８年『ヤンのいた島』で第１０回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
101
猫は飼えないが猫を助けるためには軽犯罪さえ辞さない四元さん、彼女が行く先には事件が起こる、何故が暴走を抑える役になった人好し就職浪人知章、二人で町内の事件を解決してしまう、知らない猫は存在しないも同じと線引きする独善的な四元さんに嫌悪を感じたが、実はみんな同じ事をしているのでは、うちの猫や知ってる猫には幸せになって欲しいと願うが現在死処分されているいる動物がいる事に心痛めても全てを助ける事は出来ない、見てみぬ振りをして見捨てている。2019/02/15
R
63
まさかの推理小説でした。てっきり猫を扱った日常生活的な物語だと思っていたら、殺人事件は発生するし、誘拐や脅迫なんかも出てくると、なかなか衝撃的な事件を、これまた衝撃的な推理というか、行き当たり場当たりに解決していくのが楽しかった。度を過ぎた猫愛と、人生に迷いつつある青年の掛け合いが面白くて、読み終わって前向きになれる内容もステキで、大変楽しく読めました。2017/09/30
ぶんこ
53
猫好きとしては作中猫そのものの描写が少なくて、まさに「猫が足りない」。そこが物足りなかったですが、就職浪人の知章のキャラと「おしゃべり会」の面々が魅力的で楽しめました。猫好きなのに夫が頻繁に転勤する為に猫が飼えず、猫の不幸を黙って見過ごせずに極端に走る四元さん。極端ぶりが凄すぎて、知章さんがいなかったらと思うと怖い。最後は「おしゃべり会」での知章さんの活躍が就職に結びついたようで万々歳。面白かったです。2018/02/21
らむり
49
猫のためなら他人の不幸をもいとわない四元さんと、振り回されながら謎を解決する知章くんの連作ショートミステリー集。この四元さん、私だったら絶対ムリ。2014/11/01
ミーコ
44
初読みの作家さん。題名が気になり手に取ってみました。 殺人や監禁事件も出て来るわりには、重くなく サラッと読めました。 猫が足りないのは 四元さんだったのですね。就職活動中の知章が、スポーツジムに通いながら オバサン達にかこまれ逞しく、成長していく姿がイイですね。就職も決まり 四元さんも念願の猫ちゃんを飼える事になって めでたし めでたし❢2014/11/17
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- 腸よ鼻よ 〈０７〉
