内容説明
道警本部まで加担し、組織的犯罪に手を染める中央署の腐敗に、近隣の南支署が気づいた。日頃から「枝」と呼ばれ、蔑まれてきた支署の刑事たちの執念の捜査が始まった―。ハードボイルドの第一人者が放つ、初の本格警察小説。
著者等紹介
東直己[アズマナオミ]
1956年札幌生まれ。北海道大学文学部哲学科中退。ススキノでその日暮らしの一方、土木作業員、トラック助手、ポスター貼り、タウン雑誌編集者など様々な職種を経て、92年『探偵はバーにいる』でデビュー。2001年『残光』で第54回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Syo
38
最初の方の未決の書類を っていう巡査の話には 覚えがあるんだけどなぁ。 凄い。 いいねぇ。2019/05/08
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
27
探偵を主人公としたハードボイルド作品が多い東さんの、初の本格警察小説。 刑事に憧れて警察官になった梅津康晴くんの成長物語であると共に、お馴染みの警察の闇を多視点で描く群像劇。 〈善い警察〉であり続けることに誇りを持って行動する、南支署の面々がカッコ良いです! 重いテーマでもシリアスになりすぎず、笑える場面もあって楽しめました。 張り込みに自室を提供した守口老人や、古本屋のオヤジさんなんか、いかにも東作品のキャラですね(笑) 2012/07/21
☆エンジェルよじ☆
12
コメンテーターとして東さんが出演していた番組をチラッと見て図書館で借りた。道警の腐敗とそれを潰そうとする南支署という構図は理解できたが物足りなさを感じた。2011/05/19
ゆみねこ
11
警察内部の善と悪の対決ストーリー。枝と言われる札幌中央署南支所のメンバーの活躍話。高卒の交番勤務の梅津康晴は警察の仕事も組織も大好きだった父親を思いながら刑事にあこがれる。よき上司に恵まれ過ぎという感もあるけれど、そこはお話として、悪に立ち向かうと言う単純明快な物語はやはりいい。面白いと思った。2011/08/28
いつでも母さん
10
探偵シリーズも面白かったですが、この作品は好きです。 真面目に真摯に日々務めている警察官の方々が、実際も大多数なのだと信じている私としては、『南支署に幸あれ!』です。2014/06/01