内容説明
「枕をやろうがなんだろうが、数字を伸ばした者が勝ちだ。ホストは、女を惚れさせてナンボの商売だ。肉体関係を持つのは手段のひとつに過ぎないと同時に、女を言いなりにする最大の武器だ」―飛び交う札束。高級酒の消費。常人の想像を超えるホストの世界。しかしそこには、男と女の本音が潜んでいる。ホスト達の華麗な口説きのテクニックと、艶やかな女達の姿をあますことなく描いた傑作誕生。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年大阪生まれ。98年『血塗られた神話』で第7回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そのぼん
33
ホスト業界の光と影を描いた作品でした。水商売で働いているけど、信念を持って働いているはずの主人公徐々に変化をしていく過程は鳥肌がたちました。華やかな世界を描いた作品ですが、憂鬱な気分にさせられました。2013/06/23
Gemi
16
白新堂、黒新堂とあるのは有名だが、これはどっちになるんだろう?夜新堂ってことか?この人キャバクラを題材にした本もあった気がする。今回はホストクラブのホストが主役の物語。黒寄りの作品かと思って読むとかなり物足りないのだが、夜の仕事の知らない世界観に面白さを感じていた。テレビ等で見聞きしたホストクラブの異常性、金銭感覚麻痺の様子はうまく表現されていた。自分的にはなんであんな高価なお酒を飲みに行くのか、行く人の気が知れなかったが、少し気持ちが分かった。そしてこの物語は愛がテーマだったのかな。夜新堂はもういいや。2018/01/15
れお
12
今度は夜の世界ホスト。テレビで観る様に、お客をなだめたりすかしたりして、どれだけお金を使わせるかに自分のギャラがかかっている。その為には色んな手を使うホスト達。最初の頃の心みたいなホストは実際には居ないんだろうなと思った。2015/04/22
しぃたろ@記録の一部が消失:(
9
序盤から中盤に掛けては素直に面白いと感じられた。けれど、ラストで本当にガッカリした。雑な終わらせ方にも程があると思う。適当に丸め込んだ感じが否めない。2011/10/12
Masaru Yamada
7
どれだけ綺麗事を言っても、結局、色恋営業、枕営業なくしてホストクラブのトップに立てないという裏事情を示した作品。 白新堂、黒新堂とどちらにも属さず、中途半端な作品と感じた。 ラストも安っぽい2時間ドラマのような結末。 しばらく新堂冬樹作品は遠慮しよう。2020/05/14