出版社内容情報
日本には無戸籍の人々が推定1万人以上もいる。民法772条が主な原因となって生まれる無戸籍児は基本的な権利を剥奪され、大きな社会問題と化している。前夫からのDVにより離婚できない母親、両親の貧困による戸籍未取得児、パスポートも運転免許も取れない、医療保険もない彼らの悲しい現状をつまびらかにする。
内容説明
離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する―DNA鑑定などなかった明治時代の民法772条規定により、戸籍が取得できない無戸籍者が日本には推定で数万人もいる。住民票はない、運転免許証もパスポートも取れない。本書では「当たり前の生活」さえ困難な無戸籍者の苦悩を紹介し、どうしたらこの問題が解決できるのかを追求していく。
目次
1章 大人になった無戸籍児(国家資格の登録証に本籍地の記載なし;修学旅行、行けへんねん ほか)
2章 無戸籍の連鎖(親子2代にわたる無戸籍;「どうせ何も変わらない」という無力感 ほか)
3章 見えない存在(所在不明児でさえなかった女の子;不幸な生い立ちと前科5犯 ほか)
4章 なぜ無戸籍問題は解決できないのか(家族の実態と法律の決定的なズレ;戸籍制度と家制度 ほか)
5章 責任は政治家にあり(幻となった議員立法;自民党保守派につぶされた特例法案 ほか)
著者等紹介
秋山千佳[アキヤマチカ]
1980年生まれ、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社に入社。記者として大津、広島の両総局を経て、大阪社会部、東京社会部で事件や教育などを担当。2013年に退社し、フリーライターに転身。『戸籍のない日本人』が初の著書となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつこんぐ
リキヨシオ
ゆう。
まる
ぽけっとももんが