内容説明
歌を通じて公達を知る。歌物語への新たな試み。平清盛の時代の武家歌人たちを読み解く。
目次
第1章 平家 公達の歌(薩摩守忠度(平忠度)
本三位中将重衡(平重衡)
左馬頭行盛(平行盛)
越前三位通盛(平通盛)
門脇宰相教盛(平教盛)
修理大夫経盛(平経盛)
平大納言時忠(平時忠)
新中納言知盛(平知盛)
小松三位中将維盛(平維盛)
前内大臣宗盛(平宗盛)刑部卿忠盛(平忠盛)
皇后宮亮経正(平経正))
第2章 源氏 武士の歌(源三位頼政(源頼政)
伊豆守仲綱(源仲綱)
前右大将頼朝(源頼朝))
第3章 平家物語百首(平家物語第一首~第百首)
著者等紹介
西村誠[ニシムラマコト]
大阪市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒業。主に太平洋戦争や戦国時代、平安時代などの歴史を中心に編集者として活動する傍ら、国内外の戦跡巡りを心がけ、実地を検証したうえでの文筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みつ@---暗転。
3
*** 卒論用に購入。平家物語内の歌に特化した便利な1冊。最後に一括で100首が載っており、辞典として活用。内容的には専門家でない著者がまとめているため、矛盾もある。平家物語は軍記物語という側面だけでなく、公達たちの物語でもあるので、平安期らしく素晴らしい歌も収録されている。公達の歌、と銘打たれている通りに女性の歌はカテゴライズされずに、一括まとめられてしまっているのが残念。2012/12/21
Rieko Ito
1
平家一族の詠んだ和歌と、その背景の紹介。武門でありながら公家的な教養がありイケメンが多く、有能な人物が多かったのに最後まで一族内で争うことがなかった。さほど能力・人格が優れていなかった棟梁宗盛にみな従って死んでいった。ちょっと稀な一族なのではないだろうか。文学は背景から自立して評価するべきではあるが、これだけの悲劇が背景にあると和歌だけでの評価はできるものではない。源平時代は全体が一つの作品といっていいだろう。その中で個人的には忠度が好きだ。2024/08/02
ポニョ駅長
0
保元・平治の乱で政権を握ったことで栄華を極めた平家一門。 しかし、その繁栄ゆえに孤立し清盛の死後わずか4年足らずで滅亡を迎えてしまう。 斜陽の平家を担ったのは、公達と呼ばれ、その多くは平家隆盛の中を育った若者たちでした。 ここに出てくる歌の一首一首が生き様・恋といった等身大の若者たちの魂の叫びが綴られています。 平家物語をもう一度読み返したくなりました。 2015/05/05
恵子のさめない夢
0
哀しい和歌が、戦の後に、たくさん残されていて、学生の頃は、ただ、驚いていたのだが、解説がわかりやすくて良かった2024/12/25
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