内容説明
本書は「もし江戸時代にハローワークがあったら」という趣向で、江戸時代の庶民が従事した職業を紹介している。江戸の活力の源となった市場、発展を支えた土木建築業や運輸業、小さな商いから知恵と工夫で繁盛していく飲食業やサービス業など、現代の職業のルーツになっているものも数多くある。
目次
第1章 食品・飲食関係の仕事(魚問屋・魚仲買い;魚屋・魚売り ほか)
第2章 建築・土木・製造関係の仕事(川並;大工 ほか)
第3章 環境・運輸・流通関係の仕事(古着商;紙屑買い・古鉄買い ほか)
第4章 服飾・美容・工芸関係の仕事(呉服屋;紺屋 ほか)
第5章 販売・サービス関係の仕事(浅草紙売り;蚊帳売り ほか)
著者等紹介
山本眞吾[ヤマモトシンゴ]
1951年生まれ。編集者、ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シルク
11
「……蒲焼きだが、もともとは鰻を筒切りにして串に刺して焼いたものをいった。その形が蒲の穂に似ていたことが名称の由来で、これに味噌や酢をつけて食べた。」(p.64)……ふ~ん、それもまた美味しそう(●´)З`))) 「味噌や酢」ってのがイイネ。 なんだかんだで面白かった本。「江戸の外食産業は、江戸市街の大半を焼き尽くした明暦の大火(一六五七)後、その再建復興のために全国から駆り出された労働者相手に、粗末な床見世や辻売りのような形態で行なわれたことが始まりだと言われる。」(p.64) そうでございますか~。2018/10/17
スプリント
4
時代小説が好きなので江戸時代の職業についてまとめられている本書は楽しんで読むことができました。2014/06/17
いきもの
3
江戸時代の職業紹介本。時代ごとの変遷なんかも載っていて、資料として悪くないかもしれない。新書という形式なので紙数の関係上網羅的とはいえないが。2013/07/08
omi
2
この時代に思いを馳せながら、日本橋や神田辺り散策したい。この本によって何より落語に興味を持った。2015/02/14
かんがく
2
江戸時代のあらゆる職業について、短いページでそれぞれ紹介している本。ハローワークの職業紹介の体裁をとっており、現代の職業との比較や、稼ぎの参考、どういう人間に向いているかなど書いてあり読みやすい。筆者の落語や時代劇の知識と絡めて、広く深く江戸の生活について記述されていました。2014/11/18