内容説明
「当りゃあいいんだ。当りゃあね」それが、頭でなくてもいい。腹でなくてもいい。顎でなくてもいい。拳が当るのなら、それは相手の肉体のどの部分でもいい。当れば、そこを自分の拳は破壊する―そう信じているからこその象山の一撃であった。手だろうが、足だろうが、腕だろうが、当ったところを破壊すれば、それが勝負を決することになる。自分の拳に絶対的な自信を持っている象山ならではの発想であった。―長編ハード・アクション待望の第12弾。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、神奈川県小田原市生まれ。77年SF同人誌「奇想天外」に『カエルの死』でデビュー。以後創作活動に入り、『餓狼伝』『魔獣狩り』『陰陽師』『キマイラ』シリーズなど、エキサイティングな作品を次々と発表。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞。カメラもプロ級、写真集に『神々の国、人の国』など
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽかちゅう49
12
今回はグレート巽こと巽真の若き日の物語。巽がブラジルで力王山にスカウトされ、力王山や松尾象山を見て驚嘆、そして覚醒しかけるまでの流れ。巽と松尾象山は同い年くらいに頭の中では思っていたので、また新しい楽しみ方ができました♪巽が少しずつ松尾象山の位置に登りつめてゆく様子が面白いです。次巻にも期待します(^^)2018/12/23
0607xxx
7
過去の話が多く、このままでは次巻で完結するのかと心配…挿絵がまんまモデルの人が印象的。2014/09/26
うりぼう
4
終わる終わるといいつつ、終わらない、肉体の戦いは男のロマン。2001/06/06
ひろ
2
松尾象山がかっこいい。次号で力王山vs松尾象山が遂に対決か! しかし丹波文七は、相変わらず自分探し。2015/04/17
おたぬ
0
★★★★☆ 丹波文七の復帰はまだ遠そうだ。次の巻は象山と力王山の対決が読めそう。作者の象山への愛が凄い。2016/06/27