内容説明
ドン・フアン伝説を逆手にとって鬼才バイロンが奔放な想像力を駆使して描き上げた恋と冒険大絵巻。傑作物語詩。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
松本直哉
24
モーツァルトやモリエールの同名の主人公が征服した女の数を自慢するのとは反対に、上巻読了時点でかかわった女性はたった二人である。誘惑者ではなくむしろ誘惑されて運命に翻弄されて漂泊するロマン主義的主人公の波乱の生涯。船の難破から奴隷の境遇、トルコの妃に見初められて女装させられて後宮に。しかし前の彼女が忘れられず妃の求愛を拒む。長大な詩的韻文は陶酔的な饒舌で、ホメロスやシェイクスピアの引用に満ちる。同時代人たちへの皮肉と罵倒は訳注なしにはわかりにくいが、「ナポレオンへの頌歌」における激しい怒りと嘲りを想起させる2021/05/11
山のトンネル
5
逆境は真実へと至る最初の筋道である。2022/08/22
遠藤三春
2
諸事情あり、流し読み程度です。だから内容はあまり把握してない。本が分厚すぎてビビった。文章というより詩で、ドン・ジュアンという男の一生が描かれていくのか?一人称の人が作者バイロンなのかそれとも架空の詩の作者なのか?読みづらい。装飾過多だし、よくわかんない話もはさむし。ドンジュアンの若い頃、年上の人妻とやらかしてバレて追い出されて航海からの遭難。助けてもらった人と恋に落ちたが許されず、また追い出された挙句に奴隷落ちして買われた先が回教王に近しい女で女装させられ後宮に入れられてからの脱走?たぶん。2021/07/03
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