内容説明
ひとりぼっちのマチルデにあるのは、きている服と、ひときれのパンだけ。それなのに、おなかをすかせたおじいさんにあえばパンをまるごとさしだし、服のない女の子にあえばワンピースをわたして…。グリム童話「星の銀貨」の世界を日本でも人気の高いバーナデット・ワッツが美しい絵とともに描きだした名作絵本。
著者等紹介
ワッツ,バーナデット[ワッツ,バーナデット] [Watts,Bernadette]
1942年、戦中の英国に生まれる。建築家の父と舞台装飾家の母のもと、絵と物語に親しんで育つ。英国の庭といわれるケント州の田園であそび、小さなころから絵本もかいていた。メイドストーン美術学校でブライアン・ワイルドスミスなどの教えをうける。その後、グリムやアンデルセン童話の絵本を多数、また創作絵本も手がける。ケント州在住
おおつかのりこ[オオツカノリコ]
福島県で生まれ育つ。2007年にはじめての翻訳書『シャンプーなんて、だいきらい』(徳間書店)を出版する。横浜市在住。JBBY理事、やまねこ翻訳クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
グリム童話では知っていましたが、絵本化されたものは初めて読みました。バーナデット・ワッツが描くととても可愛らしい。ラストは幸せになりますが、見返りを求めない心があるからなんですね。でも幸せになるまでが辛いなぁ。2024/12/02
遠い日
3
バーナデット・ワッツの絵を求めて。グリム童話。こんなに清らかな心の持ち主がいるのかと思わせられる、究極の自己犠牲、それも一切の見返りを求めないあり方にただただ驚きを禁じ得ませんでした。身ひとつになった時に、やっとご褒美のように星からの贈り物が降りてくる。奇跡が起こるのです。親切を尽くした末の、幸せな暮らし。2025/01/22
shoko.m
1
お父さんもお母さんも、家もないマチルデは、着ている服ともらったパンしか持っていない。でも、お腹をすかせたおじいさんにパンをわたし、ほっぺも耳もしもやけになった男の子にはぼうしをあげ、うすっぺらなシャツでたきつけの枝を運ぶ男の子にはコートをわたし……。必要な人い自分のものをどんどん与えていくマチルデのまっしろな清い心が見ていて少しつらくなるけれど、最後はその心をつらぬいたまま幸せになる。繊細なタッチのイラストは美しく、クリスマスによい絵本。2025/02/15
てふてふ
0
これモヤモヤしちゃう…。マチルデの優しさは尊いものだし、マチルデはそれで幸せなんだろう。でも周りの人は、世界はそれで良いのか??神からのご褒美って、あまりに不確かで無責任がすぎる。絵がさ、綺麗な絵なんだけれど、マチルデよりも貰う人の方が良い格好してて家もあって、それで更に貰おうって、そんなことある??2025/02/21
mikiron
0
少女の心の美しさと同じくらい、美しく優しさにあふれる絵。なんの見返りも求めない愛が、本当にむずかしいけれど、ひたすら尊い。2024/12/30
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- 和書
- 彼らのルビコン川