出版社内容情報
1900年、世紀交替期に、スウェーデンの世界的な女流文明評論家が、子をもつすべての親にむけて児童教育と婦人の使命を説いたもの。家庭教育の重視、個性尊重、それを支える人間観等、まさに現在の教育のあり方をも根柢的に問う、迫力と今日性にみちている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吟遊
13
意外と読まれていないのかな。スウェーデンの女性作家で、1900年という早い時期に、20世紀は子供を中心にした世紀にしよう!と宣言し、児童心理学、発達に合わせた教育を唱え、学校の詰め込み・画一的な教育への批判を展開。なるほど、画期的な本だと思いました。2018/07/13
シルク
6
教育学で新教育について説明される時、「エレン・ケイが『児童の世紀』を書いたのが象徴的なよーに、この頃はこどもに対するまなざしが変化してきたんやき」という調子で、お決まりっぽく言及される。けどエレン・ケイって人名と、『児童の世紀』って本のタイトルがぽろんと出されるだけで、「具体的にこーゆーこと言ってるよ」とはめったに示されん。なんかそゆとこ、キモいな~と思って本を入手し読んでみた(2015年)。そしたら、「こどもへのまなざしでいい感じの発言」を探そうとして読むと、この本訳わかめだった。当時のわたくしには。→2015/01/02
鵜殿篤
1
【要約】20世紀を児童の世紀にしたいなら、まず大人の責任と女性の立場についてしっかり考えましょう。 【感想】新教育を代表する著作として名高く、教育史の教科書には必ず登場する古典中の古典。しかし実際に読んでみると、教科書の記述とは相当に異なる印象を受ける。2017/03/26