ポータブル・フォークナー

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ポータブル・フォークナー

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  • サイズ A5判/ページ数 864p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309208602
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

世界文学巨匠の画期的小説選。作家が創出した伝説の地ヨクナパトーファの主要作品を作品内年代順に一つの壮大な物語のように構成しノーベル賞につなげた名作品集。豪華翻訳陣の新訳も魅力。

フォークナーをノーベル賞受賞に導いた奇跡の選集!
フォークナー・ルネサンス到来!


普通の小説を読むことはちょっとした小旅行に似ている。
読者は数日だけ自分の家を離れて他の地に行く。
大河小説を読むことは夏の数週間を避暑地で暮らすことになぞらえられるだろう。
しかしフォークナーを読むことはそのままヨクナパトーファ郡に移住することである。
広大な土地を案内され、多くの人びとに紹介され、有力な家系の先代や先々代の事績を聞き、近くの森を舞台にした伝説的な熊狩の話を聞き、この土地の没落と退廃についての嘆きを聞かされる。
満を持して移り住んでいただきたい。──池澤夏樹 (「世界文学全集Ⅰ-09」月報より)

【特色】
●類い稀な小説選集
多くの作品から架空の地ヨクナパトーファをめぐる物語を中心に抽出。短篇7篇、長篇の一部を独立させた作品12篇、および本書のために書きおろされた『怒りと響き』続篇ともいえる1篇から成る。

●一冊まるごとが壮大な年代記
収録作は作品内の年代順に並べられ、一つの長大な物語としても読める。「ミシシッピ州ヨクナパトーファ郡」の様々な出来事が1800年代から1960年代まで150年以上にわたって明かされる。

●圧倒的な翻訳陣による唯一無二の新訳
翻訳界の巨匠・柴田元幸、二人の芥川賞作家・池澤夏樹と小野正嗣、そしてフォークナー研究の俊英・桐山大介の4氏による新訳。

●巻末解説は最新最強のフォークナー・ガイド
なぜ今フォークナーか。全収録作を一つひとつていねいに読み解き、最新研究をもとに今この時代にフォークナーを読む意味を熱く語る最高のガイド。

●フォークナーは難解? 否!!
訳者の一人、柴田元幸氏はあとがきで、「フォークナーにもう一冊、意外に敷居が低く奥は深い作品があることが発見されたかのよう」と述べる。そしてリーダブルな本書を通読すれば、長篇代表作も面白く読み通せること確実!


世界文学の巨人が創り上げた伝説の地の全貌がついに明かされる──
■収録作品一覧(収録順)
正義 柴田元幸訳
郡庁舎(市の名前)(『尼僧への鎮魂歌』より) 柴田元幸訳
赤い葉たち 柴田元幸訳 
昔あった話 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳 
襲撃 (『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
ウォッシュ 小野正嗣訳
バーベナの香り (『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
熊 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
まだら馬 (『村』より) 小野正嗣訳 
ザット・イヴニング・サン 桐山大介訳
アド・アストラ 桐山大介訳 
エミリに薔薇を 桐山大介訳 
ディルシー (『響きと怒り』より) 桐山大介訳 
オールド・マン (『野生の棕櫚』より) 池澤夏樹訳 
死の曲芸飛行 柴田元幸訳 
アンクル・バドと三人のマダム(『サンクチュアリ』より) 柴田元幸訳 
パーシー・グリム (『八月の光』より) 柴田元幸訳 
デルタの秋 (『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
監獄(まだ完全に放棄されたわけではない──)(『尼僧への鎮魂歌』より) 小野正嗣訳
付録──コンプソン一族 桐山大介訳 
ノーベル文学賞受賞スピーチ 池澤夏樹訳 

内容説明

世界文学の巨人が創出したアメリカ南部の伝説の地ヨクナパトーファの全貌を明かす究極の小説選。作家をノーベル賞に導いた奇跡の作品集を最強の翻訳陣による画期的新訳で。

著者等紹介

フォークナー,ウィリアム[フォークナー,ウィリアム] [Faulkner,William]
1897‐1962。ミシシッピ州生まれ。同州北部の町オクスフォードで生涯の多くを過ごす。高校中退の後、大学や軍隊を転々としながら詩・散文の執筆を手がける。1924年、最初の詩集『大理石の牧神』を発表、26年には最初の小説『兵士の報酬』を発表する。46年、マルカム・カウリー編の本書『ポータブル・フォークナー』出版を機に国内外で評価が高まり、50年にはノーベル文学賞を受賞、世界文学を代表する作家となった

カウリー,マルカム[カウリー,マルカム] [Cowley,Malcolm]
1898‐1989。ペンシルヴェニア州生まれ。詩人、批評家。代表作にいわゆる「失われた世代」の自伝的エッセイ『ロスト・ジェネレーション』がある。「ニュー・リパブリック」誌の編集を長く手がけ、第二次世界大戦後はアメリカの文芸ジャーナリズムを牽引、エドマンド・ウィルソンとともに20世紀アメリカ論壇に多大な影響を及ぼした。選集の編者としても知られ、なにより当時一般読者にはあまり読まれていなかったフォークナーをノーベル文学賞受賞へと導いた本書の業績は大きい

池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年北海道生まれ。作家、詩人。著書に『スティル・ライフ』(芥川賞)など

小野正嗣[オノマサツグ]
1970年大分県生まれ。作家、早稲田大学教授。著書に『にぎやかな湾に背負われた船』(三島由紀夫賞)、『九年前の祈り』(芥川賞)など

桐山大介[キリヤマダイスケ]
1983年神奈川県生まれ。アメリカ文学研究者、学習院大学准教授。専門はフォークナー、R・エリスンなどアメリカモダニズム小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

106
フォークナーが紡いだヨクナパトーファ(南部の架空の地)に関わる短編と長編の一部を抜粋して再構成された小説集。著者の長編作はドラマ的な展開が読み処のひとつだが、本作は展開よりも、南部の地を生きた様々な立場の個々の姿に目がいった。白人と黒人とネイティブ、それらは土地と生活の結び付きがあり、容易に解れない。それらによる伝統の創造と破壊、忍耐と犠牲、苦悩と贖罪の日々を著者は人間性を強く印象付ける文章で語り、グイッと引き付ける。それはある種の空虚な面もあるが、書かずにおれなかった著者の思いが意味を導いたと思えた。2022/11/20

フリウリ

10
とても若い頃、ヘミングウェイを読みスタインベックを読み、、、という流れで、フォークナーを読んだのだけど、とても「苦労」してっきり、縁がありませんでしたが、柄谷行人が中上健次にフォークナーを勧め、その影響で中上が一連の作品を書いたことを知り、気にしていたところ、図書館で偶然本書を見つけ、1週間ほどで読み終えました。かつて自分が苦労したのも当然と思う一方、この先フォークナーと付き合っていく意思と自信がもてたので、本書をつくってくださった皆さんに、ありがとう、と言いたいです。102023/06/25

猫またぎ

7
フォークナーがさほど評価されていなかった時代の存在に驚いた。2023/11/30

Mark.jr

6
長い間無名の作家だったフォークナーが、ついにはノーベル文学賞まで受賞する契機となったのが、編集者Malcolm Cowleyが編んだこの短編集になります。時系列順に並び直すことで、ヨクナパトーファ郡のサーガと、フォークナーが何をやっていたのかを明らかにしたのが、画期的でした。本書はノーベル文学賞受賞後の作品も含まれる完全版で、ポータブルというには大部ですが、フォークナーをコンパクトに味わえる本なのは間違いないです。まあ、地図なしにヨクナパトーファをさ迷い歩くのが、フォークナーの醍醐味ではあるでしょうが。2023/03/27

バナナフィッシュ。

4
黒人奴隷という制度自体が如何に業であり、破綻しているかを一つのどデカい郡の歴史を軸に展開していく。「響きと怒り」「八月の光」などの長編を読んでからの方が、背景がわかってより深く読める。改めてフォークナーはひたすらに重く、だからこそ記憶にも深く残る。2022/11/16

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