内容説明
むぎのこ式実践から、これからの子ども・子育てに必要な支援を考える。
目次
第1部 むぎのこ物語―すべての子どもの命が輝いて大人になるために(社会福祉法人麦の子会;むぎのこの誕生からの歩み;むぎのこの子ども・子育て・家族支援)
第2部 子どもの成長・親の成長(むぎのこの子どもたちの日常;思春期から大人へ―移行期のむぎのこの子どもたち;高校での成長―大人へのスタートライン;むぎのこのお母さんたち―お母さんの手記;お父さんの涙―お父さん、出番です)
第3部 一人の子どもを育てるには、村中の大人の知恵と力と愛と笑顔が必要(一人ひとりの存在が肯定されるインクルーシブな社会に;支援は続くよ、どこまでも)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bookmado
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素晴らしい本。障害のある子は何かと叱られてしまう。そのことが自己肯定感を下げてしまい精神的に不安定になったり別の症状を誘発したり悪循環が生まれてしまうとのこと。むぎの子は、早い時期からその子達をそのまま受け入れる、そのままでいいことを伝える、そしてお母さんたちの気持ちも100%受け入れる。それを全力で24時間実施されてきたお話。大事なのは障害を無くそう、減らそうとしてないこと。Inclusiveって言葉が最近流行りだけど、それが本当に実現されたら誰もが他人に受け入れられて安心できる世の中なんだろうな。。。2021/09/06
星博仁
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支援と療育、興味のある分野だったので購入。一番の驚きは、障害や困り感を抱える子ども達だけでなく、その親達も支援を行う事で問題を解決していること。支援を受けた子どもと親が後に支援する側に回るなど、非常に良好なサイクルが形成され正に『子育ての村』と呼ぶにふさわしいコミュティを形成している。 もうひとつ驚いたのは、子ども達の障害が発覚した時に、多くの方は誰にも相談できず、自分が悪いと思い込み一人で抱えてしまうということ。相談する事、誰かに頼る事は悪い事じゃないと、常識を改めるために活動する著者の姿勢に感動。2020/12/12