出版社内容情報
「腐女子」とは何者なのか? 大学生1万人以上の統計調査をもとに、その客観的な姿と心理を分析する。
山岡重行[ヤマオカシゲユキ]
著・文・その他
目次
問題「オタクと腐女子」
オタクや腐女子はどのような人物なのか?
オタクや腐女子はコミュニケーション能力が低いのか?
オタクや腐女子の外見は「残念」なのか?
オタクと腐女子のイメージを比較する
オタクと腐女子の恋愛意識
オタクと腐女子の大学生活
オタクの/腐女子の自己表象
腐女子はBLに何を求めるのか?
腐女子は猟奇的で異常な描写を好むのか?
腐女子はなぜ現実をBLとして妄想するか?
オタクや腐女子の趣味と幸福感
総合考察
腐女子とオタクの未来に向けて
著者等紹介
山岡重行[ヤマオカシゲユキ]
博士(心理学)。専門:社会心理学パーソナリティ心理学。臨床心理士。所属:聖徳大学心理学科。ex.AUTO‐MOD(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タナカ電子出版
29
19年最初の読書です!この本は腐女子の研究本です。腐女子を理解したい読者におすすめしたい本です。ほとんどは統計による分析ではありますが、 ただ腐女子の追跡調査は不足している気もします。 私の見解では腐女子は一時趣向のようにも思えます。なぜなら、男性に比べ女性は社会的に役割的変化を求めらているように思えるかです。8章では腐女子はBLに何を求めるのか?より…彼女たちは男女の恋愛話小説で自分を傷付けるよりも、男性同士の恋愛を安心して楽しめると考え、男性同性愛者の恋愛を好むのではなく、美青年同士の恋愛を好む傾向。2019/01/01
kanaoka 57
9
自らの感性が腐っていると自嘲する彼女達の隠蔽された世界。私の知らない世界であり、偏見を持たず、ただ興味深かく読めた。BLは、攻めと受への関係性萌えであり、様々な展開を脳内で、弄び、味わい尽くす。猟奇性も愛の発露としてある。純愛のファンタジーであり、異性への恐れと、異性から愛されたいという、経験値が低い、思春期的な葛藤の中に生まれる。 男性間の関係性は、自らは実行不可能で、切り離された世界であり、さらに、その関係は純愛という規範性に基づくという意味で、彼女達にとって2重の安全装置が働く安全なポルノとなる。 2018/03/07
きなこ
5
二次創作の豊かさに感銘を受けることがあった。原作の世界観やキャラクターから、実に多くの素晴らしい作品がファン(フジョシやオタクといわれる人たち)から生み出されている。発想力や表現力は眼を見張るものがある。この本は心理学調査結果と考察でできているけど、考察の部分は推測に過ぎないので信憑性にかけると思った。ただ、趣味の世界の豊かさ、広がりや深さについて肯定的に書いてあるのは良かったと思う。2019/05/15
as
5
BLの二重安全装置、少女漫画の呪い。あ~あ~、ビーエルー、ビーエルー、 永遠の学園、とわのがっくぅえーん♪。2016/11/25
甘夏
5
実行不可能性か…。確かにそこに安心感を感じる。トンデモ設定でも現実生活とはちゃんと乖離してると理解してるから、シラけずにいられる。2016/10/20