出版社内容情報
世知辛くもあたたかい。お節介だけどありがたい。
富くじが当たった夫婦、急に店を継ぐことになった男……人生の岐路に立った江戸っ子たちの喜怒哀楽を描いたアンソロジー
「青雲」(朝井まかて)
貧乏御家人の三男である真吾は、口減らしのために酒問屋に奉公に出ていたが、兄二人が亡くなり、家督を継ぐことになった。酒問屋の仕事に遣り甲斐を感じていた真吾は複雑な思いを抱きつつ、「小普請組」として職に就くための面談に通い出すが……。
「夫婦千両」(中島 要)
姉さん女房のお浜は、
【目次】
内容説明
兄が急逝し、質屋を継ぐことになった向之助だが、しくじりによって店が傾く。奉公人らが店を去る中、口入屋から紹介されたのは壮平という老人だった「江戸の柄杓星」(高田在子・書き下ろし)、売れない絵師へ紙を届けることになった紙問屋のお庸は、彼の人柄と絵に惹かれる。しかし突如、絵師の作品が売れるようになり、周囲は態度を変え…「むらさき」(木内昇)など、江戸の人びとの哀歓を描いた五編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
124
まかてさんと木内昇さんは確かに既読のはずなのに・・(汗)だが、初めてのようで得した気分(笑)高田在子さんと三國青葉さんはお初の作家さんだった。細谷さん篇の女性作家による時代小説アンソロジー今回は『えどぐらし』年末年始の気忙しさにかまけて字面をただ追った読書になってしまった(言い訳ばかりの年の始めだなぁ泣)江戸の頃も今も年末年始は忙しいよね。2026/01/03
タイ子
80
5人の女性作家によるアンソロジー。まかてさんの作品は読んだ事があるのに、すっかり忘れていて何だか新鮮。面白かったのは中島要さんの「夫婦千両」これは落語の芝浜を彷彿させる夫婦の物語。富くじで千両当たった男。千両あれば働くなくてもいいと言い始める夫と今まで通りの暮らしを望む妻。最後に妻が取った決断が見事。木内昇さんの「むらさき」は一度読んではいたけどやはり不思議で面白い。江戸に暮らす男女の悲喜こもごもの生活風景が見えてくるような作品集。2025/12/27
しゃが
39
江戸の人びとの営みのなかにも哀歓が交差する。暮らしの陰に潜む気配まで描ききるところに切なさがある。朝井さんの「青雲」、登城も許されぬ下級武士ふたり。偶然知り合った仲だが、互いの出世の糸口は「運」しかない、ゆる~い堪忍の悲哀があった。木内さんの「むらさき」の浮世絵師は、妻子を失った悲しみから、この世とあわいの境に立つようで、刷られる色には生者でない者の気配が漂う。江戸の市井は、静かな怪異を抱える時代でもあった。2026/01/20
ひさか
22
小説現代2017年7月号朝井まかて:青雲、小説宝石2018年7月号中島要:夫婦千両、書き下ろし高田在子:七つ屋向之助江戸の柄杓星、2018年6月ハルキ文庫刊三國青葉:心花堂手習ごよみ〜倒書、小説現代2013年9月号木内昇:むらさき、の5つの江戸の市井をテーマにしたアンソロジー。浅井さんの青雲が楽しい。底本の早々不一の系列の浅井さんの話は味があって良い。三國青葉さんも楽しめた。底本を読んでみたくなった。2026/01/21
ぱぴぷぺぽ
4
どの作品も江戸の庶民が生き生きと書かれていて面白かった。中でも(むらさき)が心に残った 絵師はこの世の人では無かったのかな 行方が気になる。2025/12/18




