出版社内容情報
『夜行堂奇譚』著者初の書き下ろし文庫!
生来怪異を視る力を持ち、疎まれて育った丹羽茉莉花。普通の生活を夢見て故郷を離れ、福岡の名門・藤紫乃女学園に入学した茉莉花だが、その直後に女学園の「王子様」こと成瀬翠から「私の眼になってほしい」と請われ、戸惑いつつ力を貸すことに。同じ頃、学園の生徒が次々姿を消し始め――。
怪異を視る少女と嗅ぎ分ける少女、それぞれに事情と異能を抱える二人が不可解な事件に挑む、学園ゴシックホラー。
内容説明
生来怪異を視る力を持ち、疎まれて育った丹羽茉莉花。普通の生活を夢見て故郷を離れ、福岡の名門・藤紫乃女学園に入学した茉莉花だが、その直後に女学園の「王子様」こと成瀬翠から「私の眼になってほしい」と請われ、戸惑いつつ力を貸すことに。同じ頃、学園の生徒が次々姿を消し始め―。怪異を視る少女と嗅ぎ分ける少女、それぞれに事情と異能を抱える二人が不可解な事件に挑む、学園ゴシックホラー。文庫書き下ろし。
著者等紹介
嗣人[ツグヒト]
熊本県荒尾市出身。温泉県にある大学の文学部史学科を卒業。在学中は民俗学研究室に所属していた。2010年よりWeb上で「夜行堂奇譚」を執筆し、22年に同作でデビュー。現在は福岡に、妻と娘2人と暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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yukaring
60
この世界観がすごく好き。怪異が視える少女と怪異をかぎ分ける少女。二人の美しき少女が名門女学園で共に怪異に立ち向かう学園ゴシックホラー。由緒ある藤紫乃学園に入学した茉莉花。怪異が視えるため幼い頃から苦労を重ねてきた彼女だが「王子様」と皆に憧れられる翠に誘われ怪異を研究するフォークロアクラブに入部する。そして知ってまう、華やかな楽園のようなこの学園は実は伏魔殿なのだと…。中庭のベンチに座る少女の霊や頻発する謎の失踪事件、学園を見守る謎の魔術師。余韻を残したまま終わるラストも上手く先が気になって仕方のない1冊。2025/07/18
眠る山猫屋
48
福岡天神地下街を覆う無明の霧、潜む怪異。雰囲気は抜群だ。名門女子高藤紫乃女学園に通う事になった丹羽茉莉花。彼女は怪異が見える故に疎まれてきた過去があった。ちょっと拗らせた主人公と、彼女をグイグイ巻き込んでいく美女な先輩が学園に巣食う怪異に挑んでいくストーリー。歴史ある故に、謎めいた秘密が眠る学園に起きる事件は結構酷くてえげつない。心を歪めてしまうイースターエッグを持ち出したのは誰か?級友たちのミスリードなど、イマイチな部分はあるけれど、これからの展開に期待。なんせ「夜行堂綺譚」の作者さんですから!2025/05/29
ふなこ
10
めちゃめちゃ私好みで面白かった!福岡の名門藤紫乃女学園に高等部から編入した茉莉花にはある体質があって…という学園ホラー。始まってすぐの序曲の雰囲気がもう好き。ホラーなんだけどミステリー要素もあって、「そうなるのかな…ならないでくれ!!」と思いながら読んだ。楽しく読んでいたらすっっっごく続きが気になるところで終わった。続編あるんですよね?ぜひ続き読みたいです!!2025/05/13
有理数
8
女学園を舞台にしたホラー小説。特殊な力と生い立ちを持った少女コンビが怪奇事件に挑む。各話の事件では、さらっと立てた仮説が一直線に正解、という展開が多いので、そこは少し気になる。全体的に怪異の在り様がふわっとしているので、もう少し厳密だったらなおよかったかも。とはいえ、主人公コンビのやりとり・関係性は楽しく、百合らしい展開があるのも嬉しい。友達のためになりたい、という彼女たちの熱量も見所たっぷり。物語の核にあたる主人公の「弟」の神隠しにまつわるエピソード・怪異はものすごーく怖い。面白かったです。2025/06/09
あんこ
8
面白そうな内容だったので買ってみましたが、地の文も会話文も残念ながら全て合いませんでした。設定は好きでした。「おじさんが考えた女子高生」感がどうしても拭えず、最後まで入り込めませんでした。2025/05/17
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