出版社内容情報
時は江戸中期、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていくが……。松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威など、様々な困難にぶつかりながらも、北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!
内容説明
時は江戸中期、算学の才能に恵まれた最上徳内は、蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。少年フルウらとの出会いを通して、徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていくが…。松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威など、様々な困難にぶつかりながらも、北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!
著者等紹介
西條奈加[サイジョウナカ]
北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で日本ファンタジーノベル大賞、12年『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coldsurgeon
8
江戸時代中期、田沼意次が政の主導をしていたころ、北海道・蝦夷地の探索に尽力した男を描いている。交易によってしか収入がない松前藩のアイヌ民族からの収奪を心に焼き付けながら、いつの日か、人と人との対等な付き合いを目指す姿は、心打つ。最上徳内という人物は初めて知ったが、北海道開拓の始めとして記憶すべき人物だと思う。2025/04/29
ふみえ
4
北海道は今でも遠く感じるが、徒歩や船での探索には、まず無理。当時の人々の体力と気力に驚愕する。あまり登場しないが、妻の凄さは輪をかけて驚愕した。2025/04/27
のっぷ
2
人の生涯なんて宙に舞う砂ぼこりの如し。気まぐれな風向きに翻弄されるばかり。そんな中でも意思をもって舞う事の大切さ。2025/04/20
ナオ
0
最上徳内が好きなので読んでみた。彼の活動の前半部分くらい?続きがあっても良かったような。2025/03/31