出版社内容情報
シリーズ累計50万部突破!
月見団子や鶉餅から、滋養のある菓子まで
心和ませる甘いものをおひとつどうぞ。
味わい深い名作アンソロジー
「夢の酒」(中島久枝)
おみちの父は腕のいい菓子職人だが、めったに菓子を作らない。家計のため、母とおみちで作ったさつまいもの菓子が人気を呼ぶも、父はなぜか怒り出す。落ち込むおみちは両親が抱える秘密を知り……。書き下ろし。
「如月の恋桜」(知野みさき)
光太郎・考次郎の兄弟が営む「二幸堂」と、大店「草笛屋」による“菓子比べ”が開かれることに。確執のある二店の勝負の行方は……。
「養生なつめ」(篠 綾子)
菓子職人を目指すなつめは、菓子舗「照月堂」で子守の女中として働いている。ある日、おかみさんが体調を崩してしまい、なつめは、おいしくて体にもいい菓子があれば、と考え……。
「お供えもの」(嶋津 輝)
菓子屋の長男・善吉は、出来の良い手代が後を継ぐことを知って、後先考えずに店を飛び出してしまう。ひょんなことから、瀬戸物屋「天野屋」の店番をすることになった善吉は、天野屋の父娘の悲しみを知り、己ができることをしようとする。書き下ろし。
「大鶉」(西條奈加)
武士から菓子屋へと転身した治兵衛は、実家の法事に出席したことで、幼き日の弟との思い出を回想する。今では高僧となった弟は、あるとき庭の高い木に登って降りてこなくなった。心配した治兵衛がとった策とは……。
内容説明
おみちの父は腕のいい菓子職人だが、めったに菓子を作らない。家計のため、母とおみちで作ったさつまいもの菓子が人気を呼ぶも、父はなぜか怒り出す。落ち込むおみちは両親が抱える秘密を知り…「夢の酒」(中島久枝)、菓子屋の長男・善吉は、出来の良い手代が後を継ぐことを知って、店を飛び出すが…「お供えもの」(嶋津輝)など書き下ろし二作含む、全五編を収録。時代を超えて愛される「菓子」がテーマの短編集。
著者等紹介
中島久枝[ナカシマヒサエ]
1954年、東京都生まれ。学習院大学文学部卒業。2013年、『日乃出が走る 浜風屋菓子話』でポプラ社小説新人賞特別賞、19年、「日本橋牡丹堂 菓子ばなし」「一膳めし屋丸久」で日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞
知野みさき[チノミサキ]
1972年、千葉県生まれ。ミネソタ大学卒業。2012年、『鈴の神さま』でデビュー。同年、『加羅の風』(刊行時に『妖国の剣士』に改題)で第4回角川春樹小説賞を受賞
篠綾子[シノアヤコ]
埼玉県生まれ。2000年、『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』で健友館文学賞を受賞し、デビュー。17年、「更紗屋おりん雛形帖」シリーズで歴史時代作家クラブ賞のシリーズ賞、19年、『青山に在り』で日本歴史時代作家協会賞の作品賞を受賞
嶋津輝[シマヅテル]
1969年、東京都生まれ。2016年、「姉といもうと」でオール讀物新人賞を受賞。23年、『襷がけの二人』で直木賞候補となる
西條奈加[サイジョウナカ]
北海道生まれ。2005年、『金春屋ゴメス』で日本ファンタジーノベル大賞、12年、『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、15年、『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞、21年、『心淋し川』で直木賞を受賞
細谷正充[ホソヤマサミツ]
文芸評論家。1963年生まれ。時代小説、ミステリーなどのエンターテインメントを対象に、評論・執筆に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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