出版社内容情報
花見小路を右に左にと折れた先にある甘味処「もも吉庵」。
人生の酸いも甘いも?み分けてきた元芸妓の店主・もも吉に助言を求めて訪れるのは、息子との関係に悩む父親、勝算のあるビジネスを提案先の社長から即座に否定され混乱する銀行員、夫の最期の願いをかなえられず悲嘆にくれる妻……。
彼らに対し、もも吉がかける厳しくも温かい言葉とは。
一方、もも吉がどうしても娘に言えなかった花街の秘密が明かされ――。
人気「祇園人情物語」シリーズの第9巻。
文庫オリジナル。
内容説明
花見小路を右に左にと折れた先にある甘味処「もも吉庵」。人生の酸いも甘いも噛み分けてきた元芸妓の店主・もも吉に助言を求めて訪れるのは、息子との関係に悩む父親、勝算のあるビジネスを否定され混乱する銀行員、夫の最期の願いをかなえられず悲嘆にくれる妻…。彼らに対し、もも吉がかける厳しくも温かい言葉とは。一方、もも吉がどうしても娘に言えなかった花街の秘密が明かされ―。文庫オリジナル。
著者等紹介
志賀内泰弘[シガナイヤスヒロ]
作家。人のご縁の大切さを後進に導く「志賀内人脈塾」主宰。思わず人に話したくなる感動的な「ちょっといい話」を新聞・雑誌・Webなどでほぼ毎日連載中。その数は数千におよぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
28
花見小路を右に左にと折れた先にある甘味処「もも吉庵」。助言を求めて訪れる人々に人生の酸いも甘いも嚙み分けてきた元芸妓の店主もも吉が厳しくも温かい言葉を投げかける第9弾。今回も身近なエピソードも交えながら、息子との関係に悩みすれ違っていた父親、勝算のあるビジネスを提案先の社長から否定された銀行員、夫の最期の願いをかなえられず悲嘆にくれる妻といった人々の勘違いを指摘して、効果的なアドバイスをするお約束の展開でしたけど、思わぬところから明らかになるもも吉がどうしても娘に言えなかった花街の秘密には驚かされました。2024/07/09
assam2005
25
長年連れ添った夫が亡くなってから数年。いまだ気持ちが欠けたままの毎日を送っている妻。最後に夫が一緒に食べたいと言っていた豆餅を、どんなに並んででも買ってきてあげればよかったとずっと後悔し続けている。その気持をぽつりぽつりと話していく中で、隠善が気づいた夫の優しさに心がきゅうっと鳴く。優しさのすれ違い。そうして三年経って妻が気付いた夫の真意に、亡き夫もようやく幸せになれただろうか。幸せにしたかった言葉が、後悔と寂しさを残してしまった。旦那さんは奥さんを最期の瞬間まで幸せにしたかったんだよ、きっと。2024/08/26
みにみに
22
もも吉庵シリーズ9作目。何かがうまくいかない人はもも吉庵を訪れる。「心の強い人は心の弱い人の気持ちが分からない」ってよく言うけど「心の弱い人は心の強い人の気持ちが分からない」とは言わないよねと思う。心が強く見える、我慢して頑張ってるとは思ってもらえない。逃げることを自分に許してあげられない人もいるんじゃないかと思うけれど。それだけ消化不良。後半は今までいろんな人を的確に導いてきたもも吉お母さんの過去と美都子の出生の秘密がついに明らかに。まさに人生とは山あり谷あり。誰も悪くないって何だか一番キツいなぁ。2024/07/26
こがねの いずみ
12
前回で何となくそうかな・・とは、予想してたけど。この先、どう展開していくのか楽しみ。京都の老舗の考え方って、いつも相手の利益を優先すると知りました。できる人とできない人じゃ、人生に差が出そう。小説から学ぶことって案外多いものですね2024/11/12
一五
12
いつものように、朱音ちゃんの話も楽しみながら読んでた。最後に えぇ~~~! そんな なんかムリヤリな設定変えせんでも2024/08/31
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