出版社内容情報
宗教問題、ナショナリズムの対立、人種差別、難民問題……各民族の歴史から現代の課題が見えてくる。
「ドイツ人の居住する場所はすべてドイツ領である」(ヒトラー)
ドイツが再び東方侵略を行なう口実を与えないよう第二次世界大戦後、ソ連やポーランドなどから推定2000万人のドイツ人がドイツへ強制帰還させられた。21世紀に再び同様の発言をする為政者が登場している。歴史は繰り返されるのか?
●フェニキア人、ギリシア人、ローマ人の商業覇権戦争
●移動を強制され続けたユダヤ人の歴史
●知られざる離散民族、アルメニア人
●ユーラシアを席巻したトルコ系民族
●中世以来、拡散したドイツ人2000万人の帰国
●ヴァイキングとノルマン人の進出
●征服王朝により漢民族の概念が拡大
●異民族の支配下でもしたたかに文化を守ったイラン人
人間の移住や移動に関連しては、「する」側と「される」側の間で対立や差別感情など醜い事態が出てくるのは避けられません。しかし、長い時間のなかで、異民族間で同化が進み、それらが解消されてきた歴史もたくさんあります。読者の皆様に「人類とはこんなにもさまざまな移動・融和・同化をくり返しながら、今日に至っているのか」ということを認識していただければ幸いです。(「総論」より抜粋)
『「民族」を知れば、世界史の流れが見通せる』を加筆・修正し改題。
内容説明
宗教問題、ナショナリズムの対立、人種差別、難民問題…各民族の歴史から現代の課題が見えてくる。
目次
第1部 古代(「海の民」の襲来 地中海世界の再編成;フェニキア人の躍進古代地中海の商業戦争;秦時代につくられた漢民族という集団 ほか)
第2部 中近世(アラブ人が築いたイスラム・ネットワーク;ユーラシアを席巻したトルコ系民族;国家消滅と領土変更を強制されたポーランド ほか)
第3部 近現代(征服王朝により漢民族の概念が拡大;産業革命が促した交通革命と人の移動;建国以来、移民が増えるアメリカ合衆国 ほか)
著者等紹介
関眞興[セキシンコウ]
1944年、三重県生まれ。歴史研究家。東京大学文学部卒業後、駿台予備学校世界史講師を経て、著述家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 風が吹くとき