出版社内容情報
2023年大河ドラマの主人公は徳川家康!
青年期から戦の日々、天下人となり最期を迎えるまでを豪華作家陣が描き切った珠玉の短編集。
幼少期を人質として過ごし、運命を分けた数々の戦を経て、太平の世を築いた徳川家康。なぜ家康が自ら調薬を行うようになったかを、初陣や桶狭間の戦いを通して描く「薬研次郎三郎」(宮本昌孝)、鎧を作る具足師から見た、三方ヶ原の合戦での家康の変貌「大名形」(武川佑)、関ヶ原の戦いを前に、家康と石田三成が交わした密約とは「人を致して」(伊東潤)など、人気歴史小説家6人による傑作アンソロジー。
文庫オリジナル
内容説明
幼少期の人質時代から、運命を分けた数々の戦を経て、天下人として世を統べるまで―。初陣や桶狭間の戦いなどを通して、なぜ家康が自ら調薬を行うようになったかを描く「薬研次郎三郎」(宮本昌孝)、鎧を作る具足師から見た、三方ヶ原の戦いでの家康の変貌「大名形」(武川佑)、関ヶ原の戦いを前に、家康と石田三成が交わした密約とは「人を致して」(伊東潤)など、人気歴史作家六人による傑作アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
151
いろんな家康!6名の作家が描く家康。既読の作品もあるはずなのに、改めて面白く読んだ。長生きしてるし、人質時代があったりするし、結局総取り感の人だものね。で、ドラマ的にも申し分ないかと。宮本昌孝の『薬研次郎三郎』と武川佑の書き下ろし『大名形』が好みだった。2022/08/07
けやき
57
来年の大河の主人公である徳川家康のアンソロジー。お気に入りは両作品ともに初見ではなく既読済みでしたが、宮本昌孝さんの「薬研次郎三郎」と木下昌輝さんの「さいごの一日」。「薬研次郎三郎」は初陣の頃の若い家康を薬マニアになったきっかけとともに描いたもの。「さいごの一日」は家康の一生がコンパクトにまとまっているのがよかったです。2022/07/15
ポチ
52
家康の6話の短編。最近家康が気になり手に取りましたが、全話面白く読みました。木下さんは既読でしたが何度読んでも良かったです。武川さんの具足師の話は興味深く読んだ。2022/11/09
マツユキ
15
宮本昌孝『薬研次郎三郎』、武川佑『大名形』、新田次郎『伊賀越え』、松本清張『山師』、伊東潤『人を致して』、木下昌輝『さいごの一日』収録。宮本作品のみ既読でした。少年時代から、その晩年まで。作品ごとに違うけど、家康の性格、家臣を含めた人間関係など、少しずつ分かって来たような気がします。『人を致して』面白かったし、関ケ原関係はもっと読みたい。具足師から見た『大名形』、金を掘る『山師』も、そんな仕事があったのかと、興味深い内容でした。2022/12/05
earlybird_kyoto
13
家康を題材にした6人の作家による短編集。青年期から晩年の家康の姿がいろんな角度から描かれています。恥ずかしながら、新田次郎氏や松本清張氏の作品を初めて読みました。松本清張氏の『山師』は家康の金銀に対する執着に応える元猿楽師の話で、家康の暗い一面を描いていました。伊藤潤氏の『人を致して』は、関ヶ原の戦いが家康と三成の出来レースだったという話。いくつかそんな話があるそうなんですが、私は初めて読みました。面白かったです。2023/02/10