出版社内容情報
吉田茂少年が、大磯の地で、徳川の忠義の士に襲われた! 夏休みをのんびり過ごすため、別荘・松籟邸に滞在している間の出来事である。
時は明治27年(1894)、日清戦争前夜、世の中では物騒な事件が頻発していた。
外相・陸奥宗光による最強国イギリスとの命懸けの駆け引きが成り、不平等条約改正にこぎつけた日本だったが、まだ徳川の世をひきずり、不満を持つ輩も多かったのである。
茂の危機を救ったのは、謎の隣人・天人(あまと)。茂は天人を慕い、天人も茂のことを気にかけてくれていた。
そんなある日、茂は大磯に滞在する陸奥宗光夫人・亮子から、天人の壮絶な前半生を明かされる。天人と亮子の切っても切れない関係を聞いた茂は……。
虚と実を巧みに織り交ぜた、明治冒険小説第二弾!
内容説明
敬愛する陸奥宗光・亮子夫妻をはじめ、政財界の大物が集う湘南の大磯。明治二十七年(一八九四)三月、藤沢の耕餘塾を卒業した吉田茂は、中学に入学すべく東京に住まいを移します。夏休みは大磯の別荘・松籟邸でのんびり過ごすはずが…。外相の陸奥による最強国イギリスとの命懸けの駆け引きが成り、不平等条約改正にこぎつけるやいなや、日清戦争が勃発。不穏な日々の中、茂は亮子から、天人の壮絶な過去を明かされます。茂と天人の固い友情が芽生える明治青春小説第二弾!
著者等紹介
宮本昌孝[ミヤモトマサタカ]
1955年、静岡県浜松市生まれ。日本大学芸術学部卒業後、手〓プロダクション勤務を経て執筆活動に入る。95年、『剣豪将軍義輝』で一躍脚光を浴び、以後、歴史時代小説作家として第一線で活躍。2015年、『乱丸』にて、第四回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。21年、『天離り果つる国』(上・下)にて、「この時代小説がすごい!2022年版」(宝島社刊)の単行本部門で第1位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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