出版社内容情報
いまや世界の「鬼」となってしまった中国。日中両国の道はどこで分かれたのだろうか。中国共産党に煽られてきた愛国主義の炎は、逆に共産党を追い立てる熱風となった。格差と汚職と少数民族弾圧は止まるところを知らない。今の中国を西側との協調路線に戻すことは容易ではなく、日本外交の英知が問われている。今日、アジアで先進工業国家として自由主義的秩序の創生に向けたリーダーシップを発揮できるのは、日本だけである。北東アジアで、米国が頼りにできる出城も日本だけだ。韓国は腰が定まらず、南半球の豪州は遠い。将来の超大国インドはまだ小さい。台湾有事をどう抑止するのか。尖閣をどう守るのか。それらは皆、日本の主権と安全に直接影響する。一番切羽詰まっているのは日本であり、日本自身の現実主義に立った戦略が求められている。共産党と人民解放軍の支配する中国と向き合う戦略的思考、歴史観の両者に根差した外交戦略、軍事戦略を構築する。
内容説明
日中両国の道はどこで分かれたのだろうか。共産党に煽られてきた愛国主義の炎は、逆に共産党を追い立てる熱風となった。格差と汚職と少数民族弾圧は止まるところを知らない。今の中国を西側との協調路線に戻すことは容易ではない。日本外交の英知が問われている。今日、アジアで先進工業国家として自由主義的秩序の創生に向けたリーダーシップを発揮できるのは、日本だけである。私たちは、中国共産党と人民解放軍の支配する中国とどう向き合って行けばよいのだろうか。戦略的思考、歴史観の両者に根差した外交戦略、軍事戦略を構築する。
目次
第1章 自由主義的国際秩序を守るとはどういうことか(自由主義的国際秩序を守る;戦略的思考とは何か、自由とは何か ほか)
第2章 中国は19世紀、20世紀をどう歩んできたのか(日本と中国の「死の跳躍」;新しい「国民」を創り出す ほか)
第3章 対中大戦略を策定する―外交戦略(鬼を人間に戻す;外交戦略と軍事戦略の連関 ほか)
第4章 台湾・尖閣有事と日本の危機管理(台湾有事のリアル;中国にとっての台湾―戦略性と正統性 ほか)
第5章 経済安全保障を考える(経済安全保障とは何か;現代の戦場 ほか)
著者等紹介
兼原信克[カネハラノブカツ]
同志社大学特別客員教授。1959年山口県生まれ、80年外務公務員採用上級試験合格、81年東京大学法学部卒業、同年外務省入省。条約局法規課長、総合外交政策局企画課長、北米局日米安全保障条約課長、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、総合外交政策局総務課長、外務省大臣官房参事官兼欧州局、在大韓民国日本国大使館公使、内閣官房内閣情報調査室次長、外務省国際法局長、内閣官房副長官補、内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長を経て、2019年退官。20年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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