出版社内容情報
「日本人はメルケルを誤解している」。ドイツ国民の多くは、「世界で一番影響力のある女性」アンゲラ・メルケル首相を誇りに思っている。民主主義・人権・環境――彼女は魔法のように、ドイツ人の思考を変えてしまった。しかし、その副作用としてドイツは自由を失いつつある。かつてのライバルCDUとSPDは連立が長期化し過ぎて呉越同舟、野党・緑の党は信条的にメルケルと一番フィーリングが合うという不思議。唯一のコアな野党AfDには極右のレッテルが貼られ、叩くか無視する以外は許されない。ドイツ社会は、異なった意見を受け入れないという危険な水域に入ろうとしている。だが、多くの国民はそれに気づかない。いったい何が起こったのか? メルケル首相とドイツ政治の変容をライフワークとして追い続ける著者が、生い立ちから雌伏の時、豹変と飛翔、君臨への過程を描き切る。日本人がいまこそ知っておくべき、美名の裏に隠れた全体主義化への警鐘。
内容説明
ドイツ国民の多くは、メルケル首相を誇りに思っている。民主主義・人権・環境―彼女は魔法のように、ドイツ人の思考を変えてしまった。その副作用として、ドイツは自由を失いつつある。かつてのライバルCDUとSPDは連立が長期化し過ぎて呉越同舟、野党・緑の党は信条的にメルケルと一番フィーリングが合うという不思議。唯一のコアな野党AfDには極右のレッテルが貼られ、自由で闊達なディベートを許さない。ドイツ社会は、異なった意見を受け入れないという危険な水域に入ろうとしている。だが、多くの国民はそれに気づかない。いったい何が起こったのか?美名の裏に隠れた全体主義化への警鐘。
目次
眠るメルケル―「赤い牧師」の子
目覚めるメルケル―社会主義からの訣別
動き出すメルケル―完璧な記者会見と選挙活動
羽ばたくメルケル―ドイツ統一の事務方として
考えるメルケル―「権力は必要なものです」
戦うメルケル―裏切りと勲章
豹変するメルケル―EUの大地に咲く大輪のダリア
君臨するメルケル―国民を味方に付ける快感
世界を救うメルケル―「ドイツ人は理性を失った」
微笑むメルケル―一瞬で保守を葬り去る
ヒューマニスト・メルケル―100年後の世界
永遠のメルケル―誰も何も言い出せない
シンデレラ・メルケルの落日
著者等紹介
川口マーン惠美[カワグチマーンエミ]
作家、ドイツ・ライプツィヒ在住。日本大学芸術学部卒業後、渡独。1985年、シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。2016年、『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)で第36回エネルギーフォーラム賞・普及啓発賞受賞、2018年に『復興の日本人論 誰も書かなかった福島』(グッドブックス)が第38回の同賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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