出版社内容情報
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作『The Cove』(ザ・コーヴ)。本作が映し出したのは、小型漁船がイルカの群れを入り江に誘導して捕殺する「追い込み漁」だった。そして現在、生き物をめぐる新たな運動が日本と世界に広がりつつある。
キーワードは「ビーガン(vegan:完全菜食)」と「動物の権利(アニマルライツ)」。「水族館には行くな」「肉食は恥」「ビーガンになると、人間は優しくなれる」。ビーガンはいまや、女性のあいだで隠れたブームの一つでもある。
さらに地球温暖化対策を訴えるスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリは、畜産動物の保護を求める理由に気候、生態系、健康の危機があるという。「もしも私たちが今のやり方で食物を作り続けたら、ほとんどの野生動物と植物の生息地も破壊し、無数の種を絶滅に追いやります」。現場の取材を通じ、アニマルライツ運動の本質に迫った本邦初の新書。
内容説明
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画『The Cove』(ザ・コーヴ)。本作が映し出したのは、小型漁船がイルカの群れを入り江に誘導して捕殺する「追い込み漁」だった。そして現在、新たな運動が日本と世界に広がりつつある。キーワードは「ビーガン(vegan:完全菜食)」と「動物の権利(アニマルライツ)」。2つの大きなトレンドが、2020年代に入り日本の反捕鯨、反イルカ漁キャンペーンに大きな影響を与えている。「水族館には行くな」「肉食は恥」「ビーガンになると、人間は優しくなれる」。ジャーナリストが見た衝撃の実態とは。
目次
第1章 人間社会への挑戦(環境NGO「LIA」の2人組;「古式捕鯨発祥の地」に対する圧力 ほか)
第2章 水族館にはもう行くな(「ばんえい競馬」反対キャンペーン;「動物福祉」の考え方 ほか)
第3章 広がる「動物の権利」運動とビーガニズム(ビーガン生活に移る女性たち;やんわりとした口調で反対を訴える ほか)
第4章 反捕鯨と反イルカ漁の争点(活動家たちの思想背景と行動原理;人間を特別な地位に引き上げてはならない ほか)
第5章 アメリカでの展開―動物を「解放クラブ」に入会させる(ジェイ・アラバスター(Jay Alabaster))(フリーダムではなくリバティー;権利と保護の享受という「会員特典」 ほか)
著者等紹介
佐々木正明[ササキマサアキ]
ジャーナリスト、大和大学社会学部教授。元産経新聞社記者。1971年、岩手県生まれ。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業後、浸経新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社外信部を経てモスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長、運動部次長、社会部次長を歴任。2021年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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