出版社内容情報
妹尾 昌俊[セノオ マサトシ]
著・文・その他
内容説明
教師の4割は月1冊も本を読まない。毎年5000人が精神疾患で休職。なぜ日本の教育はここまで劣化したか。気鋭の教育研究家が豊富なデータで解説!
目次
第1章 クライシス1 教師が足りない―担任がいない、授業ができない、優秀な人が来ない
第2章 クライシス2 教育の質が危ない―読解力の低下、少ない公的資金、受け身の生徒の増加
第3章 クライシス3 失われる先生の命―長時間労働、うつ病の増加、死と隣り合わせの学校現場
第4章 クライシス4 学びを放棄する教師たち―理不尽な校則、画一的な指導、考えなくなった先生
第5章 クライシス5 信頼されない教師たち―多発する不祥事、失敗から学ばない学校、教育行政
第6章 教師崩壊を食い止めろ!―ティーチャーズ・クライシスの打開策
著者等紹介
妹尾昌俊[セノオマサトシ]
教育研究家、学校業務改善アドバイザー。徳島県出身。京都大学大学院法学研究科を修了後、野村総合研究所を経て、2016年から独立。文科省での講演のほか全国各地で教職員研修やコンサルティングを手がけている。中央教育審議会「学校における働き方改革特別部会」委員、スポーツ庁、文化庁において、部活動のあり方に関するガイドラインをつくる有識者会議の委員も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てつのすけ
46
私が小学校に入学した頃は、先生は怖い存在だったが、今はそういう存在ではないのだろう。しかし、だからといって尊敬されない存在になってはいけない。考えが古いかもしれないが、生徒のみならず保護者からも尊敬されるべき職業だろう。そのためには、国が教育制度を見直し、先生の時間的な余裕を作り、指導方法はもちろんのこととして、人間的にも自己研鑽に励んでもらいたいと考える。2020/08/16
GAKU
45
こんな現場、環境、待遇では教師になりたいと思わないだろう。あとたまたま私の知っている人達だけがそうだったのかもしれないが、教師って世間とずれた変な人が多かった。「地毛証明」を提出させるとかのブラック校則も理解出来ない。ちなみに私が行っていた高校は、長髪、毛染め、ヒゲ、パーマ、ピアス自由でした。だからと言って生徒がみな、乱れていたなんて事も無かったし。自由で和気あいあいな雰囲気で良かったけれどね。2021/03/25
terve
38
教師崩壊の実情を五つの観点から見ていく一書です。相変わらずですが、小中のデータは豊富であるにも関わらず高校のデータが少ないですね。しかし、こういった本の中身は、教師にとっては常に感じていることでしょうが、本にならなければ教師以外の人たちは実情が理解できないということでしょう。そういった意味で教育分野は風通しが悪いのだと思います。まぁ日本型の教育には良いところも悪いところもあります。ですので、感情論でない点は良書ではないでしょうか。この方はyahooコメントでも見られるので、是非見てみてください。2020/05/17
桜もち 太郎
25
若干風呂敷を広げすぎているところはあるが、まあ的は得ている。要は国は教育に金を使えということだ。金を使うとは人材を充てろということだ。人といっても非常勤講師や再任用ではなく正規教員をだ。そして真の働き方改革をなすべきだ。教員はスーパーマンではない。あれもやれこれもやれと現場を知らない人間たちが学習指導要領を改悪し、全ては子供たちのためと残業代さえもつかない仕組みを作り、どれだけ教員の善意に甘えているのだろうか。このままでは本当に教師崩壊してしまうぞ。と、本を読んでも個人では手の打ちようがない自分が悲しい。2020/12/02
ステビア
23
よくばりな学校をやめてチームアプローチで生産性を上げよう2021/12/24