出版社内容情報
ルネッサンス~バロックに活躍した「オールドマスターズ」6人の巨匠たち。彼らの名画60点から作品に描かれた歴史を読み解く。
内容説明
これまでルネサンス以降の美術史はあまり注目されてこなかった。爛熟したルネサンス下で育った若者のなかから革新的な画家が生まれ、後世に大きな影響を与えていることはあまり知られていない。当時はまだ地位の低い職業だったにもかかわらず気高く挑戦を続け、ときにスキャンダルを起こしたり、トラブルに巻き込まれたりしながら、強烈な作品を作り続けた。画家自身がどのような人生を送ったかを知ることで、彼らが遺した作品をより深く感じられるのではないか。本書では、17世紀を通してバロック期に活躍した巨匠たちの、ドラマチックな人生と美術史に残る大作を紹介する。
目次
序章 大河の中の巨匠たち
第1章 カラヴァッジョ
第2章 ルーベンス
第3章 ベラスケス
第4章 プッサン
第5章 レンブラント
第6章 フェルメール
著者等紹介
木村泰司[キムラタイジ]
西洋美術史家。1966年生まれ。米国カリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号を修めた後、ロンドンサザビーズの美術教養講座にてWORKS OF ART修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シフォン
37
17世期のバロック期に活躍した6名の巨匠、カラヴァッジョ、ルーベンス、ベラスケス、プッサン、レンブラント、フェルメールについて、彼らの作品と共に歴史が書かれている。教科書的に事実と思われる内容と絵が紹介されており、先入観無しで作品を観られる本という印象を受けた。プッサン以外は、展覧会や他の著者の本を読んでいたことから、今まであまり知らなかった作家の歴史を知ることができたのはよかった。やはり、巨匠といわれる人は野心があったのね。2020/05/03
takaya
19
再読本でしたが、楽しめました。カラヴァッジョ、ルーベンス、ベラスケス、プッサン、レンブラント、フェルメールという17世紀を代表する巨匠の生涯が、コンパクトに興味深く書かれていて、作品の理解に役立ちます。ヨーロッパ美術について知りたい人には、おススメできる本です。2020/12/22
takakomama
7
2009年9月刊行「名画の言い分巨匠たちの迷宮」を改題、再編集。カラヴァッジョ、ルーベンス、ベラスケス、プッサン、レンブラント、フェルメール。17世紀、バロックの巨匠たちの生涯と69の作品を紹介。この時代はイタリアが美術の中心だと思いました。画家の生涯は縦の時間、時代は横の時間。2019/11/17
こぽぞう☆
7
バロックだけ、ということで買ってみたがハズレ。図版がカラーではあるが、少ない、小さい。2019/07/18
07yossy15
3
縦のつながり、横のつながり この画家は何才で、どのような環境、状況下でこの絵を描いたのだろう。またその絵はどのように評価され、後世にどのような影響を及ぼしたのだろう それだけではなく、同時代を生きた画家をはじめ、その時代の権力者などを例にあげ、横のつながりまでを説明。 背景を知る事でその絵の理解度にも深さが増します。 絵画に関して中野京子さん以外の著書 上にも書いたように、横のつながりは非常に面白く、 この人とこの人は同年代なんだーとか、家族構成など、普段触れない所に興味が湧きました。 8/102019/10/01