出版社内容情報
「悩めることは幸せなんだ、やらずして悩まない」――。千日回峰行を二度満行した酒井雄哉大阿闍梨が遺した言葉を愛蔵版として発刊。
内容説明
すべては心の持ち方一つ。千日回峯行を二度満行。稀世の行者が遺した生き方の神髄。
目次
第1章 体を使って実践する―知識を学ぶことと実践することの両立
第2章 「賢バカ」にならない―継続は力なり
第3章 「自分の道」を見つける―揺るぎない自信を持つ
第4章 自然にそった生き方―自然の原理原則に逆らわない
第5章 悩みとの向き合い方―今の自分にできることを見つける
第6章 がんばらないくらいがちょうどいい―ユーモアや遊び心を養う
第7章 出会いを生かして―年配者・経験者の言葉に学ぶ
著者等紹介
酒井雄哉[サカイユウサイ]
天台宗の僧侶。1926年、大阪府生まれ。太平洋戦争時、予科練へ志願し特攻隊基地・鹿屋で終戦。戦後、職を転々とするがうまくいかず、比叡山へ上がり、40歳で得度。約7年かけて4万キロを歩く荒行「千日回峯行」を1980年、87年の2度満行した。天台宗北嶺大行満大阿闍梨、大僧正、比叡山飯室谷不動堂長寿院住職を務めた。2013年9月23日、87歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いろは
19
以前に、『「賢バカ」になっちゃいけないよ』を読んだとき、簡素な広い和室の中に、阿闍梨さんと私で、ポツンと二人向かい合って正座をして、阿闍梨さんが、微笑みながら説法を説いてくれた光景が目に浮かぶ。私は心の中でわんわん泣いていた。それが今回は、優しく抱きしめてくれた。酒井雄哉は、大阿闍梨だからと言って、偉ぶることもなく、難しいことを言うわけでもなく、とてもシンプルに、簡単にこの世を、若者を説いている。とても残念なのは、彼は2013年に逝去されている。私は彼に一目置いているので、今後、また彼の遺作品を読みたい。2019/01/11
RingWondeRing
4
p201二度の千日回峰行の満行について周りから「大変なものを得たんでしょう?」と聞かれて。“「なんにもなかった」と答えるしかないんだ。”と。“毎日同じことをしているだけだから、最終的に千日できたって、何も得るもんなんてありゃしない。”そして“「すごいものを求めて行をしよう」なんて思ってしまったら、千日終わって、何も得られなかったときに苦しくなるからね。”だって。「なんにも得られなかった」を得たってことかな。「結果」を求める人生からの脱却。。。ただ今日一日を生かされていることを感謝して生きるのみ、か。2018/08/29
yoshi
3
図書館で借りた。別の本も読んだことがあるけれど、この本もお寺で目の前で説法を聞いている様な気持ちになる本です。ひとつひとつのお話は平易な言葉で具体的でいてかつ、とてもシンプルで大切な生き方、物事の考え方、処世術、人との付き合い方など様々あるけれど、僕は阿闍梨さんの千日回峯行を2回も満行した後に、「なんにもなかった」と言うところが1番印象的だったかな。何も得られなくていい、か。いつも初心。一日一生。賢バカにならずに、こつこつ実践していく。同じ日は二度と来ない。すべては心の持ち方一つ。2020/01/12
たいきち
2
図書館本。今まで読んだ酒井阿闍梨の本の中で一番分かりやすかったです。他の本と同じような内容が多いものの、体験談が具体的に書いてある部分が少し多く感じました。ご自身の体験談をもっと知りたいなと思うのですが、行動に表す人は多くを語らないのかもしれないですね。修行で凍傷になるとすぐに温めたくなるが、皮が酷いことになってしまう、水から徐々に温水へとやらなければいけない。それは言葉じゃなく経験で教わること、とあって感心していたら、これはうどんのゆで方にも通じると話が続いていて、ちょっと笑ってしまった。2019/04/06
IPA
1
「賢バカ」になっちゃいかん‼︎ 実践・行動すること。知識ばっかり溜め込んでも、行動しないと知恵に昇華できない… 南西北→何しに来た⁇ 世界、世間、社会を広く見るように、語りかけてくれる一冊。2022/01/26
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