出版社内容情報
楽天的で向こう見ずな性格が招く苦労の数々に立ち向かい、人間万事塞翁が馬、お金の損などへでもないと豪語する著者の元気が出る本!
佐藤愛子[サトウアイコ]
作家
内容説明
ままならない人生を、いかにして上機嫌で乗りこえたか?人間万事塞翁が馬。元気が出る本!
目次
楽天的で向こう見ず(楽天;なりゆき任せ;ヤバン人の独り言 ほか)
今どきの若者たち(天国がいいか、地獄がいいか;カワイイ考;正直は美徳か? ほか)
しっかりしなさい、日本人(苦心の花束;睾丸に面目を与えよ!;アガる ほか)
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
大正12年大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年『戦いすんで日が暮れて』(講談社)で第61回直木賞、昭和54年『幸福の絵』(新潮社)で第18回女流文学賞、平成12年『血脈』(文藝春秋)の完成により第48回菊池寛賞、平成27年『晩鐘』(文藝春秋)で第25回紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
58
「可愛いばあさん?そんなものになりたくもなし、なれっこもない」という佐藤愛子さん。68歳の時だからもう20年以上前に書かれたエッセイですが、面白いです。言いたいことははっきり言うけど、からっとしていて痛快。そして何より逞しい。新幹線の自動改札口の閉まりかかった扉を押し開けて通ってしまうほど逞しい。2017/04/01
rena
34
今なぜか佐藤愛子さんの本が注目されている。2度の結婚で1度目は旦那が麻薬中毒で2度目が借金で破産男。2度の離婚歴。遠藤周作氏は、男運の悪い女ではなくてあなたは、「男の運を悪くする女や」だと言われたとか。この福顔からは、予想だにできなかったけれど。旦那さんの借金取に向かって「あんな男にお金貸すなんて金貸しとしてまだまだ1人前じゃないわね。」なんて言い放って撃退していたらしい。怖いものなしの物言いは、こんな苦労の連続から生まれたのか。開き直って書いて作家になったのね、恐れ入る。気の弱い自分は学べそうもない。2017/04/29
アーちゃん
28
1992年3月に刊行された同名書籍を新装復刊したこの本、愛子先生はまだ60代の若さですが、怒りのボルテージがだんだん諦めになってきたあたり、ここら辺から丸くなってきているのでしょうか。しかし自動販売機で新幹線の切符を買うくだりでは笑わせていただきました。また冷暖房のエアコンやビデオ機器(当時)の蟻のような小さな文字がゴチャゴチャと並んでいるという表現にも大爆笑。ぶれないなあこの方はと感心して読了。2019/02/08
Caroline
19
20年前のエッセイ。ちょっと古い内容もあるが、やはり面白い。「いったい何が楽しくて生きているのか」には「別に楽しさを求めて生きているわけではない」から「苦労がないことに感謝している」。なるほど、わかったようなわからぬような・・深いのか、ただただ生きているのか・・。こんなに歯切れよく楽しく世を怒れるから、「10年ほどで死ぬだろう」の予想も元気に外れるのだろう。2017/07/10
わんつーろっく
12
1992年刊行の同名書籍を新装復刊したもの。25年以上経って図書館待ちするほどまたまた売れに売れて、ますます上機嫌?? いやいや 勝手にせいと脚長きハンサムたちに任せた結果か。68歳当時すでに「可愛いおばあちゃんになるのには?」などどアンケートされ、そんなものになりたくもなし、なれっこもないと一刀両断。「一万円で贅沢してください」という注文に、あれこれ考えるのがそもそも贅沢ではないと、ポイと捨てて自由を買うと。ぶれないあっばれ、到底真似できないわ。2018/04/28